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なでしこジャパンPRESSBACK NUMBER
「普段のLINEはお母さんと…」“中学入学で親元を離れた”なでしこ20歳MF谷川萌々子が明かす家族愛と「溶け込むの少し大変でしたが」ドイツ生活
text by

了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byTakuya Sugiyama
posted2025/07/13 17:01
なでしこジャパンでの活躍が期待される谷川萌々子。ドイツでの生活や家族、親友との関係性を語ってくれた
「親も寂しかったと思うんですけど、たぶん中高の6年間はあえて、そういうことを伝えてこなかったのかなって。今になって、少し話は聞いたりするんですけど。あっちはあっちで色々寂しかったけど、支えてくれたんだなって。送り出してくれた勇気にも感謝です」
その勇気のおかげで、今があるのは確かだ。
中高からの親友・古賀塔子とは…
2024年、谷川はドイツを経てまずはスウェーデンに渡ったが、同時に中高6年間同じJFAアカデミーで過ごした盟友・古賀塔子もオランダのフェイエノールトに入団している。古賀との仲は「しゃべっているときも楽しいし、しゃべらなくても普通に居心地良いです」という得難い関係だ。
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今年4月、谷川はミュンヘンから飛行機に乗り、オランダ・ロッテルダムに古賀を訪ねて行った。ロッテルダム駅まで迎えにきた古賀と一緒に出かけたわけではなく、古賀の家に行きまったり過ごしたそうだ。少しだけ外出して、マヨネーズがたくさん盛られたフリッツ(オランダ名物のフライドポテト)を食べ「世界一おいしいねって」言い合った。
その古賀は、フェイエノールトでもレギュラーに定着。代表でも試合を重ねている。出場は、谷川の一歩先を行く。
「代表ですでにコンスタントに試合に出てますし、すごいいい刺激をもらってるなって。一緒にプレーしたいなっていうふうに思います」
家族とも親友ともすぐに会える距離にはいないが、支えと刺激があってこそ日々戦えている。
ドイツは「溶け込むのが少し大変」だった
谷川は2024年、スウェーデンで1シーズンを過ごし、今年に入ってバイエルンに加入した。欧州と一括りで言ってもスウェーデンとドイツはだいぶ違うと感じた。
「ドイツ人はロッカールームですごくドイツらしい音楽をかけたり、ワイワイとした感じです。スウェーデンの時に比べて溶け込むのに少し緊張して、少しだけ大変でした。スウェーデンの人は話しかけてくれたりするんですけど、ドイツでは自分から話しかけにいってスタートする感じで。最初はちょっと馴染めなかったですけど、もうそれは乗り越えたし」
スウェーデンのローゼンゴードは国内では1強で、谷川が所属した昨季は26試合中1敗しかしていない。それでも、バイエルンのレベルは違うと感じた。

