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「日本代表に戻る可能性はある?」25歳林琴奈の答えは…SVリーグMVP“バレー代表辞退の真相”、新監督との30分面談でも揺らがなかった決意 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byYohei Osada/AFLO SPORT

posted2025/07/11 11:02

「日本代表に戻る可能性はある?」25歳林琴奈の答えは…SVリーグMVP“バレー代表辞退の真相”、新監督との30分面談でも揺らがなかった決意<Number Web> photograph by Yohei Osada/AFLO SPORT

今年度は日本代表から離れた林琴奈(25歳)。SVリーグではレギュラーシーズンMVPに選ばれている

 林は大阪MVではアウトサイドヒッター(レフト)だが、代表ではセッター対角のオポジットで起用されていた。男子と同じように、女子もオポジットにはサーブレシーブに入らない攻撃的な選手を起用するチームが多くなっているが、日本は、身長173cmとスパイカーとしては小柄だが技術で打開でき、守備力に長ける林を起用していた。

 林は慣れないライト打ちの難しさを感じながらもそれを表に出すことなく、針の穴を通すような精密なコース打ちや巧みなフェイントなどで得点し、サーブレシーブやディグで中心となった。林がいるとボールが落ちず、コート内がストレスなく回る。

 昨年のネーションズリーグもそうした戦い方で日本は勝ち上がった。ただ、準決勝のブラジル戦は、林に代わって第1セット途中から攻撃型オポジットとして入った和田由紀子(NECレッドロケッツ川崎)が得点を量産し、フルセットでの勝利に貢献した。

「外から見て、すごくいいなと思った」

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「ブラジルとは何度も対戦していましたが、5セット目まで行ってもなかなか勝てなかった。でもあの時は、途中で和田選手と代わって、そこでやっと勝ったので、やっぱりこういう形のほうが勝てるのかなと。自分も外から見ていて、『あ、すごくいいな』と思ったし、見ていて楽しかった。レフトにも負担が偏らないかなと思いましたし。
 
 自分が入っている時は、レシーブでカバーできる分はするけど、それだけじゃやっぱり苦しくなるのかなと感じていて、特に強いチームに対しては、こっちのほうがいいなというのが正直ありました。やっぱり勝つのは嬉しかったですし、それが続いて欲しいなと思ったので」

【次ページ】 「女子バレーは勝てないって言われてるんで」

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