- #1
- #2
バレーボールPRESSBACK NUMBER
「日本代表に戻る可能性はある?」25歳林琴奈の答えは…SVリーグMVP“バレー代表辞退の真相”、新監督との30分面談でも揺らがなかった決意
posted2025/07/11 11:02
今年度は日本代表から離れた林琴奈(25歳)。SVリーグではレギュラーシーズンMVPに選ばれている
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Yohei Osada/AFLO SPORT
バレーボール女子日本代表として東京、パリ五輪に出場した林琴奈(25歳、大阪マーヴェラス)。SVリーグでレギュラーシーズンMVPにも輝いているが、今年4月に発表された代表メンバーにその名前がなかった。なぜ代表を辞退したのか……本人に真相を聞いた。【NumbeWebインタビュー全2回の前編/後編に続く】
あれ?
見逃したかと思い、メンバー表をもう一度上から確認したが、やはりあの選手の名前がない。
今年4月10日に発表されたバレーボール女子日本代表の登録メンバー34人の中に、林琴奈の名前はなかった。
「辞退しました。すみません(苦笑)」
ADVERTISEMENT
林は2020年に日本代表に初選出され、翌年の東京五輪に出場。その後は守備的なオポジットとして先発に定着し、昨年のパリ五輪にも出場した。まだ25歳で、2024-25シーズンのSVリーグでも優勝へと突き進む大阪マーヴェラス(大阪MV)の中心となり、のちにレギュラーシーズンMVPを受賞する活躍を見せていたのだから、代表に選出されないとは考えにくかった。
6月、林にインタビューした。
「辞退しました。すみません(苦笑)」
まったく謝る必要はないのだが、「すみません」と言ってしまうのが林らしい。そして、こう続けた。
「シンプルに、自信がなくて。『自分ではないのかな』と思ったのが一番大きいかなと思います。やっぱり攻撃型のオポジットが主流になってきていて、バックでも前衛でも得点を取れるオポジットのほうが、チームとしては攻撃力が高まる。特に(前衛のスパイカーが)2枚の時とか、レフトレフトになってキツいなと、自分も感じていたので。『あ、自分じゃないほうがいいのかな』と思うことが増えて、ちょっと自信をなくしていったところがありました」
きっかけは、パリ五輪前に開催された昨年のネーションズリーグ・準決勝のブラジル戦だったという。

