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ポスティングは確実…ヤクルト・村上宗隆「ケガでどう変わった?」米球界リアル評…スカウトが明かした極秘数値「村上は45~50、岡本和真は…」
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山田結軌Yuki Yamada
photograph byHideki Sugiyama
posted2025/07/04 11:02
今オフのメジャー挑戦に注目が集まるヤクルト・村上
今季の負傷でメジャー移籍をもう1年、先延ばしにするのか。そんな声も聞こえてきたが、基本線は今オフのポスティングシステムでの移籍となる。メジャー各球団もそのつもりで調査を続けている。何より、1年でも早く海を渡りたい村上の思いがある。それは、リハビリ中の今は公言せずとも胸に秘めている真意のはずだ。
では、“日本産スラッガー”には、どんなリアル評があるのか。
メジャーが重視する「OFP」
「OFP」というメジャー球団が用いる一般的なスカウティングレポートの指標がある。「overall future potential」の略で日本語では「成長予想指数」と訳すだろうか。攻守別々に20~80のスコアがつけられ、レギュラーとして毎試合に出場する能力なら「50」が基準となる。各スカウトの眼力、主観が加味されるため、評価者によってスコアの振れ幅はある。
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某球団のアジア担当スカウトによれば、村上の打撃OFPは「45~50」が妥当なスコアだという。さらに「村上は球団によって、評価が分かれる。巨人の岡本(和真)は村上よりも上の評価で全球団がほしい、と思う選手だ。村上は守備と走塁が売りではないので、どれだけ打てるかは、過去の日本人打者をみても予測が難しい」と話した。対する岡本の打撃OFPは「55」が多くの球団での評価だという。
契約規模のカギを握る“ある選手”
6月25日に行われたヤクルト本社の株主総会。林田哲哉代表取締役社長オーナー代行は「彼が海外に行きたいといえば、申請はしてあげようと思います。大成してほしいというのはわれわれの思い」とポスティング移籍容認の考えを改めて表明した。村上自身も今季が「日本でやる最後のシーズン」と宣言して、シーズンインしている。メジャー挑戦は早ければ早いほうがいい。現段階では、村上も獲得を検討しているメジャー球団もそう考えているのではないだろうか。
村上がメジャー移籍する場合、契約規模はどうなるのか? 基準を作る選手は左打ち外野手、28歳のカイル・タッカーだ。今季終了後にカブスからフリーエージェント(FA)になる。今オフの移籍市場において、野手では目玉の一人だ。


