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“テレビに映らない”大谷翔平「内出血と青アザが」報復死球騒ぎも高笑い…番記者が「7階から投球練習観察」で気づく“エンゼルス時代との違い” 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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photograph byJayne Kamin-Oncea/Getty Images

posted2025/07/01 17:02

“テレビに映らない”大谷翔平「内出血と青アザが」報復死球騒ぎも高笑い…番記者が「7階から投球練習観察」で気づく“エンゼルス時代との違い”<Number Web> photograph by Jayne Kamin-Oncea/Getty Images

死球騒動もあった中でマウンドに立つ大谷翔平。番記者が気づいたこれまでとの“大きな違い”とは

 じつはドジャースタジアムのブルペン取材は、メジャー球場で最も厳しい部類のルールが敷かれている。距離的に最も近づける1階コンコースからは撮影することはできないのだ。渡米前に機種変更した「iPhone16 Pro」で写真や動画を撮影し、その画質の良さに感激しつつ、球数や球種をチェック。投手復帰後のブルペンを見るのは初めてだったが、前回出張時の4月に見た頃より躍動感が増しているような印象だった。

 試合は大谷が4回に4試合ぶりの打点となる右前適時打を放ち、勝利に貢献した。試合後は1試合の出場停止処分を受けてベンチ入りしなかったロバーツ監督の会見も、監督代行を務めたベンチコーチのダニー・レーマンの会見も開かれず、一部の米メディアが紛糾。全米野球記者協会(BBWAA)から抗議する旨のメールが届くなど、大きな議論を呼んだ。

死球のアザ…内出血が膝裏、脇腹に

《6月21日 vsナショナルズ3-7●》

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 試合開始約4時間前の午後3時にドジャースのクラブハウスに向かうと、既に大谷は自身のロッカーで準備を進めていた。17日に死球を受けた右太腿横のアザは内出血が膝の裏側まで落ちて赤紫色に。19日に死球を受けた右肩付近の青アザは脇腹辺りに移動しているように見えた。

 BBWAA所属の幹部記者も前日の“試合後会見なし”の一件で球場を訪れていた。そんな喧噪をよそに、試合前の会見場に現れたデーブ・ロバーツ監督は22日の大谷の投手復帰2戦目に新人捕手ラッシングを起用することを公表。さらに、出場停止処分を受けてベンチ入りできなかった20日の試合を笑顔で振り返った。

「家で観てたんだけど、落ち着かないもんだね。普段は自分が決断してる側だから、見ているだけというのは少し不安になった。でも、ベンチと考えは一致していたし、良い采配だったと思う」

 誰もがてっきり球場内で観戦していたと想像していただけに、驚いた。

 試合は今季最多となる5万4154人の観衆が詰めかける中、大谷は4打数無安打に倒れ、両チームで計8本塁打が乱れ飛んだ一戦で競り負けた。試合後は原稿を早々に終え、この日、打球飛距離451フィート(約137メートル)の特大21号を放った22歳の新星ジェームズ・ウッド、通算19打数8安打、2本塁打を許している天敵、ネート・ローらとの対決に思いを馳せた。

スタンド7階から観察して気づいた“大きな違い”

《6月22日 vsナショナルズ13-7◯》

 米国出張後、最初の「投手・大谷」取材となった。

【次ページ】 スタンド7階から観察して気づいた“大きな違い”

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