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“移籍濃厚”オリオールズ・菅野智之…気になる「本命球団」は?「スガノはドジャースの好みではない」米老舗メディアスタッフが明かす“リアル評”
posted2025/06/15 06:00

今季移籍したオリオールズで存在感を見せている35歳の菅野智之。チーム成績の低迷もあり、現地でも夏の移籍市場の注目株となっている
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一野洋Hiroshi Ichino
photograph by
JIJI PRESS
35歳の“オールドルーキー”が海の向こうで旋風を起こしている。今シーズンからMLBボルティモア・オリオールズに移籍した菅野智之だ。先発陣の中で安定した投球を続けると、チーム成績の低迷もあって目下、夏の移籍市場の注目株になっている。果たしてその未来はどこへ向かうのか。現地老舗メディアのスタッフに話を聞いた。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》
メジャー挑戦1年目のシーズンも、気づけば折り返し地点が近づいてきた。
2025年シーズン、ボルティモア・オリオールズでプレーする菅野智之は、安定した成績を残しつつも、いま米メディアの間で「サマーセール最大の移籍候補」のひとりとして取り沙汰されている。
「移籍濃厚」の35歳…その去就やいかに
MLBでは毎年7月末のトレード期限が近づくと、優勝を狙う球団が一斉に補強を進める「サマーセール(=夏の大型トレード市場)」が活発化する。オリオールズの成績低迷、MLBの移籍市場、そして菅野の特性――これらが複雑に絡み合い、今まさにその去就が注目されている。
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果たして、菅野はどのチームに向かう可能性があるのか。米国で報じられているトレードの可能性、候補チーム、そして現実的な移籍先を整理してみよう。
今季、菅野はここまで13試合に先発して5勝4敗、防御率3.23、75回1/3イニングを消化。オリオールズ先発陣が総崩れする中で唯一と言える安定感を発揮している。米メディア『Bleacher Report』も「今季のオリオールズで防御率4.46未満の先発は菅野だけだ」と高く評価している。
特に光るのは日本プロ野球時代からの武器である制球力だ。
与四球率はBB/9で1.43、打者全体に占める四球割合(BB%)も4.0%と、いずれもリーグ屈指の優秀な制球力を示している。MLBでもこのコマンドは十分に通用しており、テンポよくストライクゾーンを攻めるスタイルは崩れていない。