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「え、堂安律も板倉滉もいない…久保建英はいる」サッカー日本代表“大シャッフル”の背景「根幹を崩さず」と3月に森保監督は話したが 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2025/05/24 11:03

「え、堂安律も板倉滉もいない…久保建英はいる」サッカー日本代表“大シャッフル”の背景「根幹を崩さず」と3月に森保監督は話したが<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

W杯出場を決めたバーレーン戦スタメンのうち、6月シリーズに招集されたのは遠藤航、久保建英、鈴木彩艶のみだった

 最終予選を順調に突破した2006年ドイツW杯や2014年ブラジルW杯で、日本はグループリーグ最下位であっけなく敗退した。チームの積み上げというと聞こえは良いが、そもそもW杯が行なわれるのが4年に1回かつ、活動期間が極端に少ない代表チームでは、新陳代謝が行なわれないと、チーム力が低下・停滞しやすいとも言える。

岡田武史の激励も、1つのきっかけでは

 ただ、森保監督が考え直すきっかけはいくつかあったようだ。

 たとえば、3月の代表合宿中に岡田武史氏の激励を受けたときもそうだろう。2度の代表監督期間を通して、酸いも甘いも味わってきた元代表監督としての立場から、岡田はチームに対して、以下のように警鐘を鳴らした。

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〈今までW杯に出た日本代表で、その前年が非常に調子の良いチームというのは、だいたい上手くいっていないんだよね。例えばザッケローニとかジーコとかと話すと「まさか、日本人ってこうだとは思わなかった」と。それ(※欠けていたもの)は、ウイニングマインドだ。勝つための気持ち。「上手くいっているから戦術(の積み上げ)だ」という風に頭が向かっていた。「それによって、ウイニングマインドが小さくなってしまった。まさかそうなるとは思わなかった」とザックもジーコも言っていたんだ〉

 また3月の代表戦後に、コーチングスタッフと話し合う時間は十分にあったことを、森保監督は明かしている。当時からどう考えが変わっていったのか。今回の記者会見では、監督に直接質問してみた。実際、出場権獲得直後は以下のような考えだったと明かした。

「バーレーン戦のあとは、その選手たちへのリスペクトもすごく強いので……。あまり代えるべきではないなという、試合後の印象・気持ちだったのかなと思います」

ではなぜ…遠藤と鎌田、久保は招集されたか

 ただ続くサウジアラビア戦を終えたあと、考えが変わっていったという。

「落ち着いて色々と考えたときに、3月の活動に招集し、最終予選に出場した選手たちの活躍を評価しまして。彼らは競争を煽らなくても常に自分を高める、勝利に飢えているところに関しては、全くマンネリ化することがない。そういう選手たちだなとは思っていましたが、そこに信用と信頼があることは揺るぎがない(ものになった)」

 その上で、今回の結論に至った。このようにも話している。

【次ページ】 ではなぜ…遠藤と鎌田、久保は招集されたか

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