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佐野海舟復帰でも三笘薫選外でもなく「久保建英システム」が日本代表の裏テーマか「アルゼンチンもメッシ中心で…」注目は“パリ世代の2人”
posted2025/05/24 11:04

ここまでの主力メンバーが多く外れる中で、久保建英は6月シリーズに招集された。その裏テーマを読み解くと?
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Kiichi Matsumoto
“出場時間数も多かった”久保…なぜ選出されたか
W杯アジア最終予選を戦い、今回のメンバーに選ばれたフィールドプレーヤーのなかで、所属クラブでも長い時間プレーしたのが久保建英である。
ラ・リーガとEL、コパ・デル・レイを合わせた所属クラブでのシーズン総プレー時間は1試合を残して、キャリア最長となった。51試合に出場し、平均67分プレーしてきた。
第1回で触れた通り、森保一監督も「どちらかと言うと、今回は選ばないという基準の方に当てはまる選手のような今年の彼の活躍だった」と認めている。では、それでも久保を選んだのは何故か。
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「認識していただいている通り、(代表における)経験値のかなり若いメンバー、バリオリンピック世代から下のメンバーが多く招集されています。彼(※久保は飛び級で東京五輪に出場したものの、世代としてはパリ世代)は、日ごろから年齢関係なくチームのリーダーとして立ち居振る舞いをしてくれていますけど、今回は特に、新たに入る選手たちのリーダー役として、同世代の選手として接してもらえればなということで招集させてもらいました」
パリ五輪では2001年1月1日以降に生まれた選手に出場資格があった(オーバーエイジを除く)。今回のメンバーでいえば、DF登録では関根大輝、鈴木淳之介※、高井幸大。MF・FWでは平河悠※、熊坂光希※、細谷真大、鈴木唯人、藤田譲瑠チマ、三戸舜介※、佐野航大※、俵積田晃太※が同じ世代にあたる。さらに、2006年10月16日生まれの佐藤龍之介※は2028年のロス五輪世代では唯一の選手である(※は今回が初招集の選手)。
久保中心のチーム作り、という裏テーマがあるのでは
久保よりも学年が上なのは平河だけだが、久保と同世代が活躍してほしいという監督の考えは理解できる。ただ、筆者は今回の代表戦で〈裏テーマ〉を設けるべきでは――と考える。
それは久保中心のチーム作りをしたとき、必要なものをいかにして見極めるかだ。