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「久保建英が子供ファンにユニホームを」日本代表招集前のホーム最終戦で監督と別れ…5季連続欧州カップ戦は「ソシエダでの奇跡的な時」だった
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中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2025/05/23 17:50
ホーム最終戦を戦った久保建英。日本代表6月シリーズにも招集された
右サイドを定位置としながらも、自由にさまざまなポジションへ顔を出していることが明らかだった。サイドで受けた際にも、この試合では逆サイドへとドリブルで展開する久保の写真が増えていった。縦への突破力のある久保に対しては、マンマークを主体に複数で対応するのが定番となっているが、久保のプレーエリアを絞らせないことで、ジローナ側にマンマーク策を取りづらくする効果はあったようだ。
そして20分、ボックス内センターでボールを得た久保がファウルを受けてPKを獲得。このゴールをミケル・オヤルサバルが決め、ソシエダが再度勝ち越し。PKの判定自体はかなり際どいものだったため、久保へ相手が詰めよるシーンもあった。
決定的シュートを外して悔しがりつつ…おどけた表情も
久保は、前半のうちに2度の決定的シュートを放った。22分、やはりセンターでボールを得るとドリブルでボックス内へ侵入し、迫る3人の守備陣の間を縫うシュートを狙った。
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さらに前半終了間際には、高く蹴り上げられた相手のクリアボールを狙いすまし、強く右足を踏み込むと、迷わず左足を振り抜いた。ボックス外からのシュートながら鋭い軌道でゴールを襲ったが、2本のシュートとも相手GKのファインセーブにあってしまった。その際には頭を抱え悔しがりつつ――GKのファインセーブに対してだったか、おどけた表情を見せていた。
とはいえ久保のプレー自体はキレており、逆サイドの突破からさらなるPKの獲得かと思わせるシーンや、右サイドで相手を振り抜きポケットまで侵入し、ゴールへあと一歩まで迫るシーンがあったが久保自身にゴール、アシストを付けることはできなかった。
セレモニーではボール、そしてユニホームを子供ファンに
後半に入ると、ソシエダはややペースダウン。久保が何度もボールを要求するも、パスが出てこない場面が目立った。そして77分には同点ゴールを奪われてしまう。
それでもソシエダは、勝利を届けるため最後の力を振り絞った。






