原晋監督が「最強軍団」と称した世代で…再び「“折田世代”だと言えるように」元“世代最速ランナー”青学大・折田壮太（19歳）の現在地 

　ここで“復活”と書いたように、折田にとって昨年のルーキーイヤーは苦しいものだった。

　兵庫・須磨学園高時代の折田は、この世代で傑出した選手だった。とりわけ3年時の実績を見れば、その意見に誰も異論はないだろう。

　5000mでは日本高校歴代2位となる13分28秒78の好タイムをマークし、ロードでも全国高校駅伝のエースが集まる1区（10km）で日本人最高タイ記録（当時）となる28分48秒で走り区間賞を獲得した。記録や結果はもちろんのこと、その流れるような美しいランニングフォームもあって、関係者からの評価も一様に高かった。

2023年の都大路ではエース区間の1区で区間賞を獲得した折田　©︎Satoshi Wada

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　入学前には原監督も「最強軍団が入ってくる」と気炎を上げていたが、その筆頭が折田だったことは間違いない。

大学入学後も好調維持。だが…？

　青学大に入学してからも、折田の勢いは止まらなかった。

　昨年4月のU20アジア選手権（UAE・ドバイ）は日の丸を付けて5000mに出場し、大会新記録（14分08秒71）を樹立。国際大会で金メダルに輝いた。

　新天地でも臆することなく結果を出し、大学生になっても「世代最強ランナー」は順風満帆かと思われていた。少なくとも、この時までは――。

＜次回へつづく＞