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「あまり悲しまないでよ」内藤哲也42歳“新日本プロレス退団”の衝撃…ヒザの爆弾、視力にも異常“満身創痍だった制御不能男”はどこへ向かうのか?
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2025/05/08 18:39
入場しポーズを決める内藤哲也。5月4日、福岡国際センター
辻の前にはゲイブ・キッドが姿を見せた。ゲイブの勢いは相変わらずとどまることを知らない。前日の3日、BULLET CLUB内抗争、WAR DOGS対HOUSE OF TORTUREの5対5決着戦が大きな金網のリングで行われた。大流血戦。おびただしい量の血が流れたが、成田蓮にフォール勝ちしたゲイブが辻に吠えた。
「2月の大阪では、このオレを倒してないぞ。6月15日、大阪城。誰が最高か!」
辻が応える。
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「あの日の続きを始めるか。オイ、ゲイブ、見せてやろうぜ、オレたちの新日本プロレスをな。オイ、新日本プロレスよ。覚悟はいいか!」
辻とゲイブは2月11日のエディオンアリーナ大阪大会で戦ったが、ダブルノックアウトで引き分けている。その決着戦が6月15日に大阪城ホールで行われることになった。
会場に響いた「後藤コール」…後藤時代はまだまだ続くか
IWGP世界王者で45歳の後藤洋央紀は、22歳のカラム・ニューマンを相手に王者らしい試合を見せた。後藤の引き出しは多い。ニューマンは「史上最年少でのIWGP世界戴冠」が目標になっていたが、後藤もやっと手にしたベルトを簡単に渡すことはできない。
5度目の王座防衛に成功した後藤は、5月9日にはアメリカのオンタリオ大会で前王者のザック・セイバーJr.と戦う。6度目の防衛に成功すれば6月15日に鷹木の挑戦を受けることも決まっている。
後藤にも勢いがある。会場に響いた「後藤コール」はこれまで聞いた中でも最大級のものだったのではなかっただろうか。
まだまだ、後藤時代が続く予感がする。


