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「あまり悲しまないでよ」内藤哲也42歳“新日本プロレス退団”の衝撃…ヒザの爆弾、視力にも異常“満身創痍だった制御不能男”はどこへ向かうのか?

posted2025/05/08 18:39

 
「あまり悲しまないでよ」内藤哲也42歳“新日本プロレス退団”の衝撃…ヒザの爆弾、視力にも異常“満身創痍だった制御不能男”はどこへ向かうのか?<Number Web> photograph by Essei Hara

入場しポーズを決める内藤哲也。5月4日、福岡国際センター

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原悦生

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 5月3日と4日に福岡国際センターで行われた新日本プロレスの「レスリングどんたく」ではいろんなことがあったが、試合そのものより内藤哲也の新日本ラストマッチの衝撃が他を圧倒してしまった。

譲れない何かが、内藤哲也と新日本の間に存在した

 内藤ファンの悲鳴に近い声援が館内に響いた。内藤やロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)のTシャツを着たりタオルを持ったファンの姿が多く見かけられた。4日は前日より約2500人多い5407人のファンが会場に詰め掛けた。

 内藤は1月末までの契約更改で契約を更新せず保留した。その後はフリーランスとして新日本のリングに上がっていたが、5回にわたった交渉も出場試合数などで双方の合意に至らず、4月16日に新日本を退団することが新日本サイドから電撃的に発表されていた。すでに契約は済ませていたBUSHIも内藤と行動を共にすることになった。

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 LIJ内での話し合いは行われたというが、辻陽太、鷹木信悟、高橋ヒロムは新日本に残った。かつて長州力たちがごっそりと新日本を離脱したような大規模なアクションが起きることはなかった。

 9年半、爆発的な人気を誇ったユニットはグッズの売り上げも含めて莫大な収益を新日本プロレスにもたらしてきたが、これにも終止符が打たれることになったようだ。

 内藤がこれからどうするのかはわからない。だが、内藤は引退したわけではないのだから、突然、いつ、どこのリングに上がっても不思議なことはない。新日本復帰の可能性も0ではないが、それはあまり考えることはできないだろう。

 記者会見をしてアメリカ・マットを選んだジェフ・コブとは違って、内藤の会見は行われず、ウェブサイト上での報告だけだった。

 歩み寄れない、譲れない何かが、内藤と新日本の間に存在したのだろう。

 辻陽太はセミファイナルのIWGP GLOBAL王座戦で上村優也に勝利して記念撮影を終えた後、先にリングを降りた内藤とBUSHIに呼びかけた。

「内藤さん、BUSHIさんがいなくなるということは、このLIJ、一区切りなのかもしれない。でも、覚えておいてくれ。オレたちは制御不能を忘れない。心の中のどこかでは、いつまでもつながってるってこともな。またどっかで会おうぜ」

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