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「家賃を払うのが精一杯でした」Vリーグを辞めた西堀健実が浅尾美和と出会うまでの“壮絶な生活”…「西堀ツインズ」と注目を浴びた裏の葛藤
text by

吉田亜衣Ai Yoshida
photograph byShiro Miyake
posted2025/05/22 11:01
西堀健実さん(Biid株式会社所属)のNumberWebインタビュー第2回/ウエア提供 ウィルソン
妹と解散し、ペアを組んだ“ある選手”
Vリーガーの面子は、もはや微塵もなかった。
「本当に何やってんだろう、という生活でした。その頃は妹と2人でちょっと楽しむつもりでバレーボールがやりたい、そんな安易な気持ちでやっていたし、目標も別にオリンピックに出たいというわけでもない。その程度の覚悟でやっていたので、当然と言えば当然ですよね」
カツカツで自転車操業の競技生活は、およそ2年半続いたが、2005年夏。生まれてからずっと一緒に歩んできた妹とのペアを解散し、西堀はビーチバレーを始めたばかりの浅尾美和とペアを組んだ。それまで一度もツアーの予選を通過したことはなかったが、国内最高峰のツアー大会で3位タイに入り、自身初めての表彰台に上がった。
それがビーチバレーにきて初めて掴んだチャンスだった。《インタビュー第3回に続く》
