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「面接は何社も落ちました」あの人気ビーチバレー選手が明かす“アスリートの転職活動”のリアル…西堀健実(43歳)が言われた「まさかの一言」
posted2025/05/22 11:00

西堀健実さん(Biid株式会社所属)のNumberWebインタビュー第1回/ウエア提供 ウィルソン
text by

吉田亜衣Ai Yoshida
photograph by
Shiro Miyake
春高バレーで「西堀ツインズ」と呼ばれ注目を集め、JTマーヴェラスを経てビーチバレーでも人気選手となった西堀健実。44歳となる今年も、現役選手としてビーチに立つ西堀に、現在の活動やセカンドキャリアへの思いなどを聞いた。《NumberWebインタビュー初回/第2回、第3回、第4回に続く》
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ビーチではなく、都内で挨拶回りした後の取材だというのに、その日西堀はやけにカジュアルな服装で応接室に現われた。おろしたてというフード付きのパーカー。ラフな上着とは対照的に、足元はローファーという出で立ちだった。
「これには理由があるんですよ。今年からウェアスポンサーになっていただいたスポーツメーカーさんに今日ご挨拶しに行きまして、ご提供いただいたものをすぐに露出したかったから。取材前に上着を着替えてきたんですよ」
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照れくさそうにそう弁解した西堀は、昨年12月には9年間所属していたトヨタ自動車ビーチバレーボール部を退社していた。今年で44歳。コーチ業のオファーもあったというが、現役プレーヤーとして活動していく道を選んだ。なぜ、コートに立ち続けたいのか。
「現役にしがみつきたいとか、そういうわけじゃなくて。1つのことを長くやってきたのは、ビーチバレーだけ。ビーチバレーは大好きだし、人生において生きる価値なんです。今まで生きてきて、価値がないと生活していても楽しくないです。大げさかもしれないけど、そのためにできる環境を作っていきたいし、自分が生きていられるんです」
「面接は何社も落ちました。本当、めげますよ」
決して大げさなんかではなく、『西堀健実』というビーチバレー選手の原動力なのだろう。長年の活動がそれを物語っている。
西堀は昨年11月から所属先およびスポンサーを獲得するため、奔走する日々を送ってきた。複数の転職サイトに登録して面接も受け続けてきた。