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プレミアリーグの時間BACK NUMBER
「ここでSBとは!」“リバプールの名クローザー”遠藤航が優勝→守護神とハグ5時間後…日本人記者に明かすウラ話「アリソン、孤立して見えたので」
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山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAndrew Powell/Getty Images
posted2025/05/01 17:02
プレミアリーグ優勝を果たしたリバプールの遠藤航。アンフィールドで満面の笑み
それもそのはず。赤い発煙筒を焚いてチームを迎えずにはいられなかったサポーターにとっては、1990年以来となる、待ちに待った“リーグ優勝立ち合いの日”なのだ。
5年前の優勝は、自軍の試合がなかった日にマンチェスター・シティの敗戦によって決まった。しかも2019-20シーズンはコロナ禍。優勝トロフィーが掲げられる最終ホームゲーム終了後のセレモニーも、ほぼ無人のアンフィールドで行われていた。
大黒柱サラー弾などで「チャンピオンズ!」
この日、一般席で観戦していた筆者は、右隣りの地元サポーターの青年3人組に心境を尋ねてみた。
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「信じられないし、待ち切れない」「みんな一緒に優勝を祝えるんだから、もう最高」「記憶にないぐらいエモーショナルだ」
こう揃って興奮しながら言っていた。
ファンは、キックオフ15分前から「優勝するぞ!」と歌っていた。まさかの先制を許しても、沈黙は一瞬だけ。すぐさま声を出して、チームの背中を押す。16分、1トップで先発したルイス・ディアスの同点ゴールをめぐるVAR中も、歌声は途切れない。オフサイドのピッチ上判定が覆ると、「リ~バプール! リ~バプール!」の合唱は一層ボリュームアップ。24分、シーズンを通して「違い」を生めるMFであり続けた、アレクシス・マクアリスターのミドルが炸裂すると、再び「俺らの優勝だ!」と繰り返した。
34分、コーディ・ガクポによるチーム3点目に「アレ、アレ、アレ~」のサビで強豪としての誇りを歌うチャントが沸き起こる。エースのモハメド・サラーによる今季リーグ戦28得点目で最大の歓声が起き、オウンゴールで試合を決定づけた69分、アンフィールドには「チャンピオンズ!」の連呼がこだました。
試合終了間際にはプレミア優勝監督となる新監督アルネ・スロットの名が「ラーララーララー」というフレーズとともに歌われた。
「ここでSBをやるとは…大丈夫だろう」
「でも、ここでSBをやるとは思っていなかった」
ただし、優勝ムードを楽しむ気持ちでベンチを出た遠藤に与えられた約18分間のタスクは、右SBトレント・アレクサンダー・アーノルドとの交代策だった。
「監督には、結構前からSBもできるみたいな話をしていて、練習で少しやったりもしていたんです。今週の練習でもやっていたから、もしかしたら可能性はあるのかなと思ったりはしていて。で、あのタイミングで呼ばれて、SBで入ると。大丈夫だろう、みたいな感じで」
本人は「大丈夫って言うしかない」と苦笑していたが、ベンチには過去に右SB起用例のあるCB、ジャレル・クアンサーもいた。つまりは指揮官の信頼がなければあり得ない投入法だった。

