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大阪桐蔭“あの189cmスーパー1年生”は今「細かった身体が…激変していた」西谷浩一監督と話し合った進路…森陽樹17歳、異例の“プロ志望”明言ウラ側 

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柳川悠二

柳川悠二Yuji Yanagawa

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posted2025/04/19 11:04

大阪桐蔭“あの189cmスーパー1年生”は今「細かった身体が…激変していた」西谷浩一監督と話し合った進路…森陽樹17歳、異例の“プロ志望”明言ウラ側<Number Web> photograph by Yuji Yanagawa

大阪桐蔭のエース、森陽樹17歳

「一番の原因は気持ちの面で、この初戦に負けたらセンバツがなくなるという……悪い意味でのプレッシャーが自分自身のどこかにあって、力んでしまったし、粘りきれなかった。気持ちの部分で負けていたと思います」

森は成長してる? 主将の見解

 滋賀学園戦で森をリリーフしたのは、主将の中野大虎だ。中野は森の乱調をこう振り返った。

「誰しもピッチャーは調子の良い日、悪い日がある。森の場合、秋までは試合中に修正することがなかなかできなかった。それが秋の試合に出たかなと思う。やっぱり近畿大会ということで1勝すれば甲子園に近づく。

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 4回表に1点を先制された直後に味方が逆転してくれたのに、再びピンチを迎えて、逆転を許してしまった。もうひとつ気持ちを込めたピッチングができなかったのは、森が言うように勝てば甲子園(センバツ)が近づくことへのプレッシャーがあったからだと思う」

 昨秋の屈辱から5カ月——。森は雌伏の時を過ごしてきた。

「とにかく夏一本に絞って、ゆっくりじゃなく、じっくり一から土台作り、体作りをしてきました。まだまだ力不足ですが、夏に向けてどれだけ仕上げられるか。ここから気を引き締めていきたい」

 森には身近に最大のライバルがいる。浜寺ボーイズに在籍していた中学時代はボーイズリーグを代表する有望選手で、大阪桐蔭入学後は同じ右の豪腕タイプの森と同部屋で過ごし、同じように1年秋からベンチ入りしてきた前述の中野だ。

 しかし中野は、新チーム発足後、森との“別離”を決断していた。

〈つづく〉

#3に続く
「なぜ大阪桐蔭は苦戦している?」エース&主将が明かした“名門の今”…夏の甲子園“最後の優勝”は7年前、新たなライバル校も出現「カギは世代No.1投手」
この連載の一覧を見る(#1〜3)

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