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「降板で泣いた投手は思い浮かばない。ただ…」ドジャース・佐々木朗希の“涙目降板”を米メディアはどう報じた? 日本とは異なる「意外な評価」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byJIJI PRESS
posted2025/04/03 06:00

本拠地初登板となったタイガース戦で2回途中で降板となったドジャースの佐々木朗希。降板後はベンチで目に涙を浮かべるシーンも
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ひとつはデイブ・ロバーツ監督から交代を告げられた際、指揮官にボールを手渡さず、三塁側のボールボーイへと放った行為だ。MLBでは投手交代時にマウンド上でボールを監督に手渡すのが慣例とされる。それを逸脱したこの行動に試合後、報道陣からは「無礼ではないか?」という主旨の質問も飛んだ。
しかし、当のロバーツ監督は「侮辱的なことではない。彼はむしろ私の話を聞こうとしていた」と語り、擁護した。
もうひとつは降板後、自らが出した走者の行方を見届けることなく、静かにベンチ裏へと消えた点だ。これについてもロバーツ監督はすぐに佐々木の後を追い、「ちょっと話をしたかった」と述べるにとどめ、問題視する姿勢は見せなかった。その後、佐々木は再びベンチへ戻り、後を継いだ投手の火消しを見届けている。
本人は否定も…ベンチでは「目に涙が」
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そして最後のひとつが、クラブハウスから戻った佐々木の目に「涙がにじんでいたのではないか」ということだった。本人は試合後のインタビューでそれを否定したが、その内面の揺らぎが、今後のマウンドに影を落とすのではないかという懸念が残った。
こういった一連の佐々木の振る舞いは、日本メディアでは批判的に報じられることが多かったように思う。
一方で、ドジャースの本拠地・アメリカでメディアが報じた「リアル評」は、日本とは異なる“意外なもの”だった。
<次回へつづく>

