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[敵将クローズアップ]スター軍団に挑んだ個性派指揮官
posted2025/12/29 09:00
左からパット・マーフィー監督(ブリュワーズ)、ジョン・シュナイダー監督(ブルージェイズ)
text by

谷口輝世子Kiyoko Taniguchi
photograph by
Nanae Suzuki / Yukihito Taguchi
誰かが勝つとき、誰かは負ける。ポストシーズンでドジャースを相手に熱く戦った敵将の姿もまた、多くの人の印象に残っただろう。中でもブルージェイズのジョン・シュナイダー監督と、ブリュワーズのパット・マーフィー監督に迫りたい。
ワールドシリーズでドジャースを最後の最後まで追い詰めながら、3勝4敗で惜しくも敗退したブルージェイズのシュナイダー監督は45歳。現役時代のポジションは捕手だった。2002年にブルージェイズから13巡目と下位で指名されたが、メジャー経験のないまま'07年に選手生活を終えると、指導者に転身した。'09年に29歳でブルージェイズ傘下ルーキーリーグの監督になり、その後も組織内のマイナーの4チームを指揮し、結果を出してきた。だから、ブルージェイズ生え抜きのブラディミール・ゲレーロJr.やボー・ビシェットらとは、お互いの下積み時代からよく知りつくした仲であり、彼らの兄貴分のような存在だ。また、小学生の息子が2人いる。シリーズ中も本拠地の練習日にはキャッチボールの相手をしていて、ひりひりする戦いの日々のなかでも、子どもと味わう野球の素朴な楽しさがそばにあった。
ベンチコーチだった'22年途中に監督代行となり、そのオフに正式に監督に昇格。マイナーからの叩き上げとはいえ、メジャーリーグの監督としての経験はまだ浅い。
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