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ツバメのさえずり日誌BACK NUMBER
あえて増量「三冠ボディ」で復活へ…ヤクルト村上宗隆「過去2年は誰がどう見ても失敗」と言い切る男の“メジャー挑戦前の覚悟”とは
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHideki Sugiyama
posted2025/03/09 11:05
「ラストイヤー」への決意を語った村上。その胸には副キャプテンマークが
一回り大きな“三冠王ボディ”の真意
「一昨年ちょっと体重が増えすぎたので去年は絞りながらやったんですけど、なかなか(状態が)上がってこなくて……。シーズン中にちょっと体が軽すぎるかな、とか、力が入りづらいな、というところがありました。だから、今年はある程度体重を上げてやってきています。一番良かった2022年ぐらいの感じに戻してシーズンを戦っていきたいと思っています」
22年と同様の“三冠王ボディ”を作り上げるため、オフシーズンはトレーニングに励む一方で、食事の栄養面を細かくチェックしながら量も意識的に摂るようにしてきたという。
「ウエイトトレーニングもですけど、体を動かすトレーニングも増やして、食事をとりながらしっかり筋肉をつけてきました。そういった意味では、体重は上がったけれど、今が一番、動きやすい体になっていると感じています」
“穴”のゾーンを潰す
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バッティングの「技」という点では、得意な球を確実に遠くへ飛ばす技術だけでなく、苦手な部分を克服して“穴”を潰していくことを意識していると話す。
「自分は低めの落ちる球をちょっと苦手にしているので、それをしっかり拾えるように。さらに高めの速いストレートをしっかり打てるようにとか、そういうことを意識してやっています」
目指すは、自身のバッティングをさらに高い次元へと引き上げること。何より大目標は、主砲として、副主将として、自身の活躍でチームを優勝へと導くことだ。その先には自然と、メジャーリーグという夢舞台への道も拓けてくる。
ラストイヤーの覚悟
「まずはシーズンをしっかり戦い抜いて優勝できるように頑張りたいです。自分自身のレベルアップという点では、やっぱり経験が人を成長させると思うので、まず挑戦することに意味があると思っています。僕はまだまだこの先、沢山の経験をしたいし、していくつもり。その中でしっかりと自分と向き合っていけばレベルアップするのは必然なので……。もっといろんな経験をして自分の力にしていきたい」
再び日本球界の歴史に名を刻みつける“ラストイヤー”が、まもなく始まる。
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