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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
世界陸上の代表選手が出る確率は低いが…それでも青学大の「マラソンシーズン大躍進」が持つ“本当の価値”「箱根駅伝の練習でマラソンにも…」
text by

山崎ダイDai Yamazaki
photograph byYuki Suenaga
posted2025/03/03 11:02

東京マラソンで果敢に世界トップ級のランナーに食らいついた青学大の太田蒼生(4年)。青学勢がマラソンに出場した意義は、競技結果だけではない?
・福岡国際
吉田祐也(GMO) 2時間5分16秒(総合1位、日本人1位)
・別府大分
若林宏樹(青学大) 2時間6分7秒(総合2位、日本人1位)
・大阪
近藤亮太(三菱重工) 2時間5分39秒(総合2位、日本人1位)
細谷恭平(黒崎播磨) 2時間5分58秒(総合4位、日本人2位)
黒田朝日(青学大) 2時間6分5秒(総合6位、日本人3位)
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・東京
市山翼(サンベルクス) 2時間6分0秒(総合10位、日本人1位)
井上大仁(三菱重工) 2時間6分14秒(総合12位、日本人2位)
浦野雄平(富士通) 2時間6分23秒(総合13位、日本人3位)
こうしてみると、総合順位とタイムの双方でトップの吉田が明確に優位になることがわかる。
気象条件も影響するか…3枠目の行方は?
あとはいずれも「日本人1位」である若林と近藤、市山の比較だが、普通に考えればタイムが良い近藤が優位ということになる。東京は気温が高かったという条件の差を考慮することも考えられなくはないが、市山は総合10位という順位がネックになる。
並べるとわかりやすいが、日本学生最速記録を出した黒田はタイムこそ若林に勝ったものの同レースで日本人選手2人に敗れたため、選考の俎上に乗りにくくなってしまった。
ただ、当人はレース後に「そんなに世界にこだわってやりたいわけじゃないので。学生である以上、目指すところは3大駅伝で活躍すること」と駅伝への強い想いを見せており、そもそも「なんとしても日本代表に……」というスタンスではなかった。その意味ではむしろ安堵の方が大きいのかもしれない。