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世界陸上の代表選手が出る確率は低いが…それでも青学大の「マラソンシーズン大躍進」が持つ“本当の価値”「箱根駅伝の練習でマラソンにも…」

posted2025/03/03 11:02

 
世界陸上の代表選手が出る確率は低いが…それでも青学大の「マラソンシーズン大躍進」が持つ“本当の価値”「箱根駅伝の練習でマラソンにも…」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

東京マラソンで果敢に世界トップ級のランナーに食らいついた青学大の太田蒼生(4年)。青学勢がマラソンに出場した意義は、競技結果だけではない?

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山崎ダイ

山崎ダイDai Yamazaki

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Yuki Suenaga

 季節外れの暖かさの中で行われた東京マラソンが終わり、今年9月に34年ぶりに東京で行われる世界陸上の男子マラソン代表選手選考レースがすべて終了した。今季のマラソンシーンで特徴的だったのが、大学生ランナーたちの躍動だ。中でも箱根駅伝「令和の常勝軍団」である青学大の選手たちの快走は、多くのファンの度肝を抜いたことだろう。では、そんな新星たちも現れた選考レースを終えて、日本代表選考の行方はどうなっているのだろうか。《全2回の2回目/最初から読む》

 東京世界陸上に向けた日本陸連のマラソン代表選手選考基準は、優先順位順に下記のようになっている。

1、パリ五輪で3位以内になった日本人最上位の選手
2、ジャパン・マラソン・チャンピオンシップ(JMC)シリーズ4チャンピオン
3、選考競技会または選考期間内の世界陸連エリート・プラチナラベルレースで日本記録を出し、選考期間終了時点で日本記録保持者の選手
4、選考競技会で参加標準記録を突破した選手

 1のパリ五輪で3位以内に入った選手は、周知のとおりいなかった。

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 2のJMCシリーズ4とは2023年4月~2025年3月までの主要レースでの順位とタイムをポイント化し、上位2レースのトータルで競うランキングだ。シリーズ4のチャンピオンは小山直城(Honda)が該当する。

代表1枠目は小山が「当確」

 小山は東京世陸の参加標準記録は切っていないものの、もうひとつの参加基準となる5月のワールドランキングで圏内に入ることはほぼ間違いない。そのため、現実的に代表もまず1人目の当確ということになる。

 3の日本記録を出した選手は、この5大会ではいなかったので、残る2人の代表は4の参加標準記録を突破した選手から選ばれる。各大会の日本人有力選手の結果を見ると、次のようになる。

【次ページ】 気象条件も影響するか…3枠目の行方は?

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