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「これがプロのチームか?」ロッテ選手たちの前で新監督・伊東勤が“号泣した”真相…ブーイングに「悔しくないのか!」就任1年目の“計算外” 

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伊東勤

伊東勤Tsutomu Ito

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photograph byJIJI PRESS

posted2025/03/01 11:03

「これがプロのチームか?」ロッテ選手たちの前で新監督・伊東勤が“号泣した”真相…ブーイングに「悔しくないのか!」就任1年目の“計算外”<Number Web> photograph by JIJI PRESS

伊東勤は監督として、ロッテをどう変えたのか?

ファンからのブーイング…選手の前で伊東は涙を流した

 監督1年目のことでした。ロッテのファンは、他球団のファンと少し違うところがあって、不甲斐ない試合内容だと、ブーイングが飛んでくるんです。私はそういう経験がなかったので、最初は驚きました。

 そしてそれ以上に驚いたのが、選手たちはそういうことがしょっちゅうあって、ブーイングを浴びることに慣れっこになってしまっていることでした。

 それに対して、選手たちが反発して意地を見せられればそれが一番なんですが、どうもそういう雰囲気ではありません。「別にもういいや」と、投げやりな感じに見えて仕方がなかったのです。

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 ブーイングが浴びせられたその日、選手たちを集めました。

「プロ野球選手が、地元のファンにブーイングされるというのは最悪なことだよな。オレは悔しい。オレは現役のとき、そんなぶざまなプレーをしたこともないし、ブーイング受けたこともない。結果が出ないときもあるけれど、このように非難された経験はない。悔しくないのか!」

 私は、自然と感情が表に出てきて、涙を流していました。

 あとで聞いたことですが、その頃のロッテの選手たちは、勝利へのこだわりがあまりなかったといいます。勝っても負けても「まあいいや」。ヒットが1本、2本打てたらそれでよし。そういうタイプの選手が多かったと。

 本当は、勝ちに飢えていなければいけないんですが、ロッテはそういうチームではなかったという話でした。

 この涙が、この喝が、選手たちに響いたのかはわかりません。ただ、チームは上向いて、Aクラスを確保しました。

 力を出し切って、みんなで勝っていこうという方向性に、少しはまとまっていったのではないかと思います。第1回第2回も公開中です》

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