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「貯金を切り崩して生活」カーリング日本選手権優勝チームでも“資金難”のナゼ…北海道銀行との“契約終了”からフォルティウスが復活した理由 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2025/02/11 11:01

「貯金を切り崩して生活」カーリング日本選手権優勝チームでも“資金難”のナゼ…北海道銀行との“契約終了”からフォルティウスが復活した理由<Number Web> photograph by AFLO

フォルティウスでスキップを務める吉村紗也香

メインスポンサーだった北海道銀行との“契約終了” 

 その後、北海道銀行との今後を巡り、思いがけない話があった。船山は振り返る。

「北海道銀行さんはチームのメインスポンサーとしてやってくださっていたんですけれども、 北海道銀行さんとしては4年後ではなく8年後に成長できる選手を育てていきたいというお話をいただいて」

 チームとしてどう進んでいくか、方向性に違いが生じた。

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 そして2021年10月、翌月末をもってスポンサー契約が終了することを発表。当時のメンバー6名のうち船山と小野寺、近江谷、吉村は引き続きフォルティウスとして、伊藤彩未と田畑百葉は新設する北海道銀行のチームの選手として、別の道に進むことになった。

「まず、ここまで活動できるようにしてくださった北海道銀行さんをはじめその他のスポンサーさんにすごい感謝をしています」

 と語る船山はこう続けた。

「自分たちでスタートしていかなければいけないので、ほんとうに存続できるのかどうかも分からないですし、見えない中でのスタートではありました」

「貯金を切り崩しながら生活しました」

 カーリングも他のウインタースポーツの多くがそうであるように、トップレベルで戦っていくには長期の海外遠征など多額の資金が必要となる。

 遠征は、長ければ2、3カ月に及ぶケースもある。ホテルではなくアパートをチームで借りて共同生活を送ったり、自炊で賄うなど費用の支出に対して工夫を凝らす場合も多い。それでも必要な資金を大きく減らせるわけではない。加えて、生活していくためのお金も必要だ。

「7カ月くらいは貯金を切り崩しながら生活しました」(近江谷)

 選手たちはそうして競技を続けた。並行してチームはスポンサー探しに奔走した。

 それでも足りないから2023、2024年には2度クラウドファンディングを実施。2度で計1928万9000円と目標を上回る額を得て、海外遠征も実現させた。

 今も潤沢なわけではない。

「金銭面はやっぱり、ここ最近でもいろいろ詰めていきながら活動はしています」(吉村)

【次ページ】 代表決定戦はSC軽井沢、ロコ・ソラーレとの戦いに

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