「青学大、大丈夫？」若林宏樹（4年）が衝撃記録でも…ファンから不安の声、箱根駅伝2026年大胆予想「青学大は最強世代6人が一気に卒業」「駒澤大が本命」 

　卒業するのが、2月2日の丸亀ハーフマラソンで59分30秒という従来のハーフ日本記録を上回る好タイムで走った篠原倖太朗、ただひとりなのだ。箱根で2区を走ったエース篠原が抜けるのは痛いが、7区で区間賞を獲得した佐藤圭汰（3年）が主戦となれば、破壊力もある。

　そして特殊区間を担当する2人が残る。5区で区間4位の山川拓馬（3年）、6区で57分38秒をマークし、区間2位で走破した伊藤蒼唯（3年）が戻るのも大きい。伊藤のタイムも歴代5位の好記録だったが、青学大の野村が56分台に突入したため、伊藤の記録が霞んでしまった。来年は伊藤が56分台を視野に挑戦していくだろう。

【今年の箱根駅伝】山下りの6区を走った駒大・伊藤蒼唯（3年）。57分38秒の好記録で、区間2位だった　©Kiichi Matsumoto

「1区～6区が残る早稲田大」

　3位の国学院大は7人が残るが、2区を担当したエースの平林清澄、3区を区間5位でまとめた山本歩夢、往路の主要区間を担当した2人が卒業する。ただし、いまの2年生はタレント揃い。1区を担当した野中恒亨は出雲、全日本で優勝に大いに貢献し、箱根7区で区間2位の辻原輝、10区で早稲田との競り合いを制し、区間3位でまとめた吉田蔵之介が主軸となっていくだろう。

ADVERTISEMENT

　国学院大の課題は、5区と6区。今回の経験者が残るものの、今回はこの2区間だけで青学大と6分41秒もの大差をつけられた。優勝を狙うなら、上りと下りの適性を持つ選手を発見しなければならない。

　4位だった早稲田は好材料が多い。卒業するのは復路の7区から10区までを担当した4人。往路のメンバー全員と6区山下りのメンバーが残る。

　特に5区を区間2位の快走、「山の名探偵」のニックネームが定着した工藤慎作（2年）は、丸亀ハーフで1時間00分06秒という従来の日本記録に迫るタイムで日本学生ハーフ優勝。5区ではなく往路の主要区間でも勝負できる走力を見せた。また、早稲田の泣きどころだった山下りも山崎一吹（2年）が58分45秒の区間5位で走った。来年は58分台前半が期待できるだろう。

【今年の箱根駅伝】2年連続で5区を走った“山の名探偵”工藤慎作（2年）。昨年は区間6位、今年は区間2位　©Nanae Suzuki

　OBの瀬古利彦氏は「工藤、山崎があと2年はいます。これは早稲田にとって千載一遇のチャンスでしょう」と話しており、残る課題は往路で主導権を握れるエースが出てくるかどうかだ。

青学大は“6人の穴”を埋められるのか？

　早大と比較すると面白いのが中大だ。

【次ページ】　青学大は“6人の穴”を埋められるのか？