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「SNSやってないから君の受賞はムリ」と言われたボランチがバロンドール「イニエスタに即返信」「マンCと代表が…幸運だ」ロドリの熱弁 

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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photograph byVisionhaus/Getty Images

posted2025/02/03 17:30

「SNSやってないから君の受賞はムリ」と言われたボランチがバロンドール「イニエスタに即返信」「マンCと代表が…幸運だ」ロドリの熱弁<Number Web> photograph by Visionhaus/Getty Images

バロンドールのトロフィーにキスするロドリ。中盤深い位置の選手の受賞はサッカー史を変えたとも言える

「それはスペインのサッカー文化が、代表よりもクラブに重きを置いているからだ。でも僕は、ふたりのスペイン代表が受賞争いに加わったことは、国民を勇気づけたと思う。多分、他の国は違っているかも知れないが……。覚えているのは昨年、キリアン(・エムバペ)がシャトレ座に現れたとき、フランスの観衆が熱狂的な歓声をあげていたことだ」

 しばらく前に彼は、チームメイトたちからこう言われた。「ロドリ、君はバロンドールに値するが、ソーシャルアカウントをまったく持っていないから受賞は無理だろう」と。

 それに対して彼はこう答えた。

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「もちろんSNSがどういうものかは僕も知っている。個人タイトルを獲るためには、そうしたマーケティングも必要かもしれないし、知名度を得るためのコミュニケーションやイメージ戦略も必要かもしれない。その点で僕は、ある特定の人たちに比べ不十分かも知れない。

 たしかに態度や行動は投票基準のひとつだが、僕はそれを自分のイメージ戦略にしたくない。ただ良い人間でありたい、良いチームメイトでありたいと思うだけだ。そしてそれこそが、多くの人たちに評価されることだと思う。イニエスタを見ればいい。彼はスペインのどのスタジアムでも喝采を受ける。誰にもあることじゃない」

僕の最大の能力は安定感にある

 それではロドリは、自分自身をどう捉えているのか。自身のどこが評価されて、バロンドールを獲得できたと考えているのか。

「僕にはスピードがあるわけじゃないし、天賦の才能に恵まれてもいない。素晴らしいパスが出せるわけでもない。でもプレーの理解に関しては、特別だという自負がある。どうすれば最善のことができるか、チームに最大のプラスアルファをもたらせるかを常に理解している。チームメイトを鼓舞して前に行くべきとき、あるいは逆に冷静に後ろに退くべきとき、いつプレーを加速化しいつペースダウンするか、いつ相手のプレーを止め、いつファウルを効果的に使うか(今季警告15回、退場1回)をよくわかっている。

 そして何よりも僕の最大の能力は安定感にある。ある試合では評価が9点で次の試合では3点といった乱高下を繰り返すのではなく、常に最低7点以上のパフォーマンスを発揮する。それぞれの試合のそれぞれの瞬間に一定のレベルを保ち続けられるメンタルこそが、そうした安定感を日常的に構築できる力に他ならない。

 だがその継続性こそが、サッカーでは最も難しい。だからこそメッシとクリスティアーノ(・ロナウド)は素晴らしい。彼らは15年間、どの試合でも素晴らしいパフォーマンスを発揮し続けた。そんなこと誰にもできない。僕もその基準を自分に課したから、73試合無敗という記録を打ち立てることができた(2023年3月~2024年5月、クラブと代表あわせて)」

ぼくはブスケッツの現代バージョンとも言える

 ペップ・グアルディオラの影響抜きには、ロドリのバロンドール獲得はあり得なかった。そしてグァルディオラは、個人タイトルには肯定的でないことでも知られている。

【次ページ】 マンCとスペイン代表…似ているのは幸運だった

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