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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
青学大のあの4年生はマラソンで世界を目指すいっぽう、引退→大手企業就職も…箱根駅伝トップ5校の卒業生はどこへ行く?<一覧リストつき>
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph byYuki Suenaga
posted2025/02/05 11:38

優勝会見での青学大の面々。駒澤大、国学院大、早稲田大、中央大…トップ5校の4年生はどこに進むのか?
“若乃神”と主将は優勝を置き土産に引退
一方、優勝を置き土産に引退する選手もいる。5区で区間新を出した若林宏樹は、熟慮の末に引退を決め、OBで元主将の吉永竜聖と同じ日本生命に入社する。現役ラストランとなる別府大分毎日マラソンで2時間06分07秒をマークし、初マラソンで日本最高記録と日本学生記録を更新、日本人トップの2位と結果を出した。引退を惜しむ声が多いが、入社の意思は変わらず。目標に対して逆算し、着実に歩んでいけるタイプで、原晋監督のように伝説の営業マンになれるか。
主将の田中悠登は、早くからアナウンサー志望で就活し、地元の福井放送への入社が決まっている。快活な弁でお茶の間を賑やかにしてくれそうだ。
駒澤主将は強豪実業団に入社しつつ大八木監督と世界へ
【駒澤大】
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箱根駅伝総合2位の駒澤大学からは、主将の篠原倖太朗が富士通に入社予定だ。卒業後も大八木弘明総監督が指揮するチーム「Ggoat」での練習が決まっており、田澤廉、鈴木芽吹ら駒澤大OBとともに世界を目指していく。富士通には東京五輪のマラソン代表でOBの中村匠吾や日本記録保持者の鈴木健吾がおり、刺激や学びという点においても得るものが大きい。篠原が今後、成長していくために必要な環境が揃っているといえる。
箱根を走れなかった金谷紘大は、埼玉医科大学グループに入社して競技力を磨き、これからはニューイヤー駅伝での活躍を軸に活動していくことになる。
今年、箱根で10区にエントリーされながら当日変更で出走できず、号泣した吉本真啓はその悔しさを抱えて一般企業に入社するが、競技は継続していく予定だ。
2冠・国学院のエースは母校で練習継続し強豪の戦力に
【国学院大】
出雲、全日本の2冠を達成、箱根は総合3位と強さを見せた国学院大はどうだろう。主将の平林清澄は、ロジスティードに入社予定だ。富田峻平、細谷翔馬、四釜峻佑、藤本珠輝ら年齢の近い強い選手が多く、切磋琢磨できる競技環境にある。
練習は母校で前田康弘監督の下、継続していくことが決まっており、練習環境の変化によるストレスはない。今後は、スピードを磨きつつロードに特化し、マラソンで東京世界陸上、ロス五輪を目指していくが、ニューイヤー駅伝でも欠かせない戦力になるだろう。