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「あの走りは…自分には無理」早大“山の名探偵”が明かす「黒田朝日の衝撃」…実は絶不調だった箱根駅伝秘話「とんでもなく遅いタイムかと」

posted2026/04/28 06:00

 
「あの走りは…自分には無理」早大“山の名探偵”が明かす「黒田朝日の衝撃」…実は絶不調だった箱根駅伝秘話「とんでもなく遅いタイムかと」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

年始の箱根駅伝で早大の5区を担った工藤慎作。“山の名探偵”が振り返る箱根路までの紆余曲折とは?

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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Nanae Suzuki

 箱根駅伝の山上りで躍動し、今年3月には初挑戦の東京マラソンでも好走――。“山の名探偵”として多くのファンにも知られるようになった早稲田大学の工藤慎作が、今季で臙脂の最終学年を迎える。チームの“顔”となった工藤に「ライバル」「マラソン」「超ルーキー」の話を聞いた。《NumberWebインタビュー全3回の1回目/つづきを読む》

「山の名探偵」の異名を持つ早稲田大学の工藤慎作。この4月から4年生となったが、今年に入ってからかなり濃厚な時間を過ごしてきた。

 始まりは1月2日の箱根駅伝。1年、2年と5区山上りで結果を出していた工藤を擁し、エースの山口智規やスーパールーキーの鈴木琉胤など戦力も充実していた昨季の早稲田にとって、往路優勝は悲願だった。

「実は調子が上がらなかった」箱根前

 ところが、「箱根の前は、なかなか調子が上がってこなかったんです」と工藤は振り返る。

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「10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝でともにアンカーを務めて、特に全日本では区間賞を取ることが出来ました。でも、その反動、ダメージが残っていたんです。冬の間は箱根だけでなく、フルマラソンの準備も進めていたので、自分としてはしっかりと距離を踏む練習を入れ込んでいました。設定したメニューはこなせるんですが、それを消化する力が足りなかったというか、回復が追いつかない状態で12月下旬になっても調子が上がってこなかったんです」

 当時の工藤の状態を、花田勝彦監督は「工藤は練習でも強いので、疲れが残っていてもこなせてしまうんです」と振り返る。

 レース10日前のポイント練習、そして元日に行われた前日刺激でも一向に調子が上がってこない。さすがに焦りが出たと工藤はいう。

「ポイント練習を外して、『上がってこない』と憂鬱になって……それでさらにダメージが加速していく感じでした。前日の内容も散々だったので、当日は深く考えないことにしました」

【次ページ】 地力はついていたが…「山は誤魔化しがきかない」

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