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「あそこまでいくと現状維持でもいいのに…」ロッテ・藤岡裕大が惚れ込む同い年の天才バッター「少しでも何か吸収したい」“近藤塾”の効能
posted2025/01/26 11:02
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph by
KYODO
1993年8月8日生まれのマリーンズ・藤岡裕大内野手と同年8月9日生まれのホークス・近藤健介外野手は徳之島で一緒に自主トレを行っている。藤岡がプロ入り4年目を迎えたシーズン前からメンバーに加えてもらい実現した。
「(近藤は)研究するのが好き。向上心が凄い。あそこまでいくと現状維持でいいのかと思ってしまうけど、もっともっと、という感じで妥協しないのが凄い。練習もするし、考え方も色々あって凄い。理論も凄い。教えてもらうとすぐに良くなったりする。本当に勉強になる」
藤岡は同じ31歳の友を、そう評する。
同世代の天才バッター
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横浜高校からプロ入りした近藤と、亜細亜大学、トヨタ自動車を経てプロ入りした藤岡はアマチュア時代に共通項はない。プロに入ってから、同じ年という事もあり、グラウンド上で少しずつ会話を交わすようになった。藤岡はプロ1年目に143試合に出場しながら2年目以降はなかなか数字を伸ばすことが出来なかった。苦しんでいた時、同世代の天才打者の打撃に魅了された。
同じ左打者で、その巧みな打撃は群を抜いていた。プロの世界では、年上の選手にお願いをすることはあっても同じ年の選手が主催する自主トレ先に飛び込むのは異例かもしれない。それでも、近くで一緒に過ごすことでなにかを少しでも吸収したいと切望し、徳之島で行われている通称「近藤塾」の門を叩いた。
「良くなっているという実感が」
「メインとしては打撃の向上。打撃の時はよく見てくれてアドバイスをくれる。年々、良くなっているという実感がある。そして一番はガムシャラに打つのではなくて考える打撃の大事さを知った。自分の打撃というものを色々な角度から研究することの大事さ。自分なりに考えたり、研究をしてなにか答えを見つけたり得るものがあると引き出しが増える。そうなると調子が落ちてきたときに少しずつ修正が出来るようになった」