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田中将大でも甲斐拓也でもなく「阿部慎之助監督の本音が見えた」巨人の大補強は本当に成功か? 江本孟紀が語る「彼の獲得で巨人の優勝はほぼ決まった」
posted2024/12/27 06:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
JIJI PRESS
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――ここまでのプロ野球ストーブリーグで最も印象的な移籍は?
江本 やっぱり田中(将大)でしょうね。楽天を退団後、なかなか名乗りを挙げるチームが出てこなかったところに、なぜ巨人? って思った。でも考えてみれば、菅野智之が抜けていたからね。先発ピッチャーの中で、精神的にリーダーシップをとれるような選手が欲しかったんでしょう。
「楽天の判断は普通のこと」
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――田中投手といえば2013年の日本一に大きく貢献した、楽天のレジェンド。スターの去り際として、できれば楽天で引退してほしかったと思いますか。
江本 うーん。いち選手のやめ方に言及するのは、いくらファンでも余計かなと思うね。契約は球団が判断すること。「勝てなくてもレジェンドだから残ってほしい」という感情だけで動くと、チームが弱くなりかねないから。プロ野球はあくまで実力の世界。前の年に1勝もできなかったピッチャーの契約条件がガクッと落ちるのは、当たり前の話ですよ。やめさせ方がどうだとか、そんなお涙頂戴みたいな美談は通用しない。高額契約で延長して、それで実際に田中が20勝しますか? という話だから。
――プロ野球の世界であれば、楽天の判断はなんら不思議ではないと。
江本 そうそう。理解できるし、球団それぞれに考え方があるしね。
――ずばり田中投手は巨人で活躍できますか。
江本 二桁勝利のような活躍は難しいかな。今季の登板は1試合、それもじっくり見られたわけじゃないけど、球速も出ていなかった。選手としてのピークは明らかに過ぎていますよ。バリバリ20勝できるような力は、ない。