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田中将大でも甲斐拓也でもなく「阿部慎之助監督の本音が見えた」巨人の大補強は本当に成功か? 江本孟紀が語る「彼の獲得で巨人の優勝はほぼ決まった」
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byJIJI PRESS
posted2024/12/27 06:02
楽天を退団し、巨人に加入した田中将大(36歳)
江本 俺の意見だけど、小林は他球団へ行った方がいい。巨人はキャッチャーがあまりに多すぎるから。それに、小林がプロテクトから外れる(ソフトバンクが獲得できる)となれば、阿部監督の、甲斐を正捕手にするという意思の表れでしょうね。阿部にしても、本音は捕手を固定したいでしょう。捕手は監督の片腕。監督の代わりと言われるくらいだから。
――甲斐捕手は問題なく巨人に順応できますか。
江本 そこなんだよね。結構、わからないところだと思う。パ・リーグとセ・リーグは野球が違う。こんなところでバントはない……という場面で、セ・リーグではあったり。甲斐も相当勉強しなきゃいけない。味方の投手も、対戦する選手もガラッと違うわけだからね。交流戦で何度か対戦しているとはいえ、それぞれの癖を覚えるところから始まる。セ・リーグ5球団のね。
田中でも甲斐でもない…最大の補強
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――加えて巨人は、守護神にライデル・マルティネスが加入しました。
江本 じつはね、巨人がいちばん成功した補強は、このマルティネスですよ。この段階ではっきり言っておくけど、彼が普通に仕事したら巨人の優勝は間違いないですよ。もちろん大勢もいるけれど、守護神としての力はマルティネスが上だね。少なくとも現段階では。だから最初は、大勢がセットアッパーとして8回を投げることになるでしょう。最後のイニングを任せられるほうがやりがいはあるだろうけど、そこは競争してもらってね。いずれは俺がひっくり返す、っていうぐらいの気持ちでいるはずですから。
何よりリリーフ全体に相乗効果が生まれるわね。戸郷(翔征)は別としても、先発が5、6回しか投げられない選手が多いから。そういう意味では、後ろにガチッとマルティネスが控えているというのはものすごく大きいよ。これで優勝できなかったら、なんで?って思うくらい。
ーー他方、パ・リーグでは上沢直之投手のソフトバンク入りが話題を集めました。やりきれない思いを抱える日本ハムファンも多いようです。
〈ソフトバンク編につづく〉