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女子プロレス“歴史に残る流血戦”「まるでイノキ対ベイダー」Sareeeが引き出したボジラの“才能”「アメリカのリングでも間違いなくトップに」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2024/11/01 17:01
女子プロレス「マリーゴールド」のワールド王座戦、ボジラの腕を取りにいくSareee。10月24日、後楽園ホール
ボジラは「世界最強レベル」Sareeeの証言
「ボジラ、オマエは世界最強レベルだよ。でもボジラに勝った私が最強です。あなたは今日から私のライバルだよ」
Sareeeは腕を押さえた挑戦者に言った。ボジラはSareeeに敗れたが、「ボジラ・タイム」も同時にスタートしていた。
「キツい戦い。こんな血だらけにされて。本当、今日ダメかなって途中思ったんですけど、私の覚悟ってそんなもんじゃないんですよ。このベルトを簡単な気持ちで巻いているわけじゃない。私は背負っているものがしっかりあるんですよ。フリーだとしても、私は団体だけじゃない、女子プロレス界全体を背負っている。これは胸張って言えます。私はここからが自分にとって勝負だと思っている」(Sareee)
ボジラは2年後にはアメリカのリングで間違いなくトップになれる存在だ。もしかしたら、もっと早いかもしれない。だが、ただ好きに暴れることができる日本のリングでの「ノーリミットのボジラ」をもう少し見てみたいと思う。
今回はSareeeがテクニックとキャリアでボジラをかわした印象だが、2度目の対決を終えて、このカードはより特別なものになった。急速に成長しているボジラはすごく楽しみだ。
今後、何試合このシングルマッチが見られるかわからない。だが、この日の「女イノキvs.女ベイダー」は歴史的な戦いだった。