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“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
「三笘&堂安=攻撃はスゴいけど、守備は不安…?」森保ジャパン“攻撃型3バック”の課題を解消する人材は…森保監督好みの“NEXT冨安”を推す
posted2024/10/18 11:29
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
J.LEAGUE
9月の中国戦のゴールラッシュを皮切りに、4戦で15ゴールと驚異的な得点力を見せたサッカー日本代表。三笘ら攻撃的なアタッカーを両サイドのウィングバックに配置する3バックのシステムは、守備を固めて挑んでくるアジア各国の対策としてだけでなく、出場国が増加する北中米W杯の本戦でも、重要なオプションになるだろう。
ただ、11日の敵地サウジアラビア戦では、2-0と完勝したものの、ウィングバックが本職ではない堂安の右サイドから鋭いカウンターを許した。力のあるオーストラリアとの対戦では三笘が自陣に押し込まれるシーンも散見され、守備時に不安を残す内容に。攻守にわたって貢献できるサイドの人選は今後のシステム成熟のカギを握っている。
J1首位の広島・不動のウィングバック
今回のメンバーリストを見ても、その意図は窺える。
1月のアジアカップから顔ぶれにほぼ変化がない森保ジャパンの中で、アジア最終予選でDF望月ヘンリー海輝(23歳、町田ゼルビア)とDF関根大輝(22歳、柏レイソル)という若いサイドバックが2人も初招集された。それぞれ192cm、187cmと長身でフィジカルに優れる共通点があり、さらにサイドバック以外にウィングバック、センターバックとしてのオプションを持つ選手だった。層の厚さを誇る森保ジャパンだが、この選考から「恵まれた体躯」で「複数のポジションをこなす器用さ」と「攻守において貢献できる能力」を併せ持つプレーヤーには、まだ大きなチャンスが残されていると言える。
そこで推したいのが、現在J1で首位を走るサンフレッチェ広島で絶対的な存在となっている大卒2年目の24歳・中野就斗だ。すでに日本代表に推す声も少なくなく、大学時代から対峙してきた関根も中野をこう意識している。
「就斗くんのロングキックと対角のキックは凄まじくて、こっちが読んでいても通されてしまうし、対人能力もずば抜けている」(関根)