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「ザイオン、久々に大仕事だね」ブラジル人記者が選ぶサウジ戦MVPは鎌田大地でも鈴木彩艶でもなく…「相手、倒れすぎ。韓国レフリーは公平だ」
posted2024/10/13 17:09
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Taisei Iwamoto
「今の日本代表は、史上最強? そうだろうね」
「アジアで、日本代表だけが順調に成長を続けている。15日のオーストラリア戦?今の状況であれば、日本は勝たなければ」
10日(日本時間では11日未明)に行なわれた2026年ワールドカップ(W杯)アジア3次予選第3節で、日本はアウェーでサウジアラビアに快勝。3連勝を飾った。例によって、ブラジルメディアきっての日本通チアゴ・ボンテンポ記者に分析してもらった。
先制ゴールはいかにも今の日本らしかった
――先発メンバーは、前節バーレーン戦と同じ。これは予想通りでしたか?
「この試合は、日本にとって今予選で最も困難な試合になると考えていた。それは、グループきっての強豪サウジアラビアとのアウェーゲームで、なおかつ酷暑という気候条件が加わるから。相手は攻撃的にプレーしてくるだろうから、フォーメーションは従来の3-4-2-1のままであっても両翼に守備的な選手を起用した方がいいのかな、と思っていた。
しかし、森保一監督はこれまで通り、攻撃的な選手を起用してきた。これには少し驚いた」
――森保監督が、バーレーン戦に続いて2列目に久保建英ではなく鎌田大地を起用した理由をどう考えますか?
「久保が4日前の試合(アトレティコ・マドリー戦)でフル出場していたので、その疲労を考慮したのだろう」
――前半14分、日本が幸先よく先制します。堂安律が右からサイドチェンジのロングパスを入れ、三笘薫がワンタッチで折り返し、守田英正が頭で折り返して鎌田が左足で合わせた。
「立ち上がりはほぼ互角だったけれど、日本が最初のチャンスをモノにしたね。右から左へ大きく揺さぶり、再び右へ戻し、最後は中央から――いかにも今の日本らしい、相手守備陣を翻弄した見事な得点だった。ボランチの守田がゴール前へ飛び込んだのが効いたし、鎌田も良いポジションにいた」
ザイオン、久々に大きな仕事をしたね(笑)
――ただし、20分過ぎからサウジアラビアに主導権を握られました。なぜでしょうか?