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「藤浪、来年は契約ないだろうけど…」NHK解説者が語る、藤浪晋太郎30歳“戦力外通告”からの復活プラン「まだ30歳…オファーする球団も出てくる」
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byAFLO
posted2024/09/06 18:11
7月、2Aマイナーリーグでリハビリ登板する藤浪晋太郎。その後、事実上の“戦力外通告”を受けた
「今季は打率2割8分が現実的だけど、上手くいけば3割に乗るかもしれないね。あとやはり日本人の右バッターで20本はいってほしいね。おそらく最終的には23本くらいは打つと思いますよ。ただ、鈴木は今季の前半は怪我で離脱してたから、体調が万全だったら30本いっていたかもしれない。なので、来年は30本の期待が持てます。立派です」
その鈴木や大谷と同級生の藤浪晋太郎は、マイナーでもがいている。ただ、8月は12イニングを投げて4四球と徐々にコントロールを取り戻しているように見える。武田氏の見解はどうか。
「また、いつ乱れるかわからないですね。来年、契約はないんだろうけど素質はすごいから頑張ってほしい。中継でピッチングが見られないので、なんともいえないけどね。やっぱり、スピードを求めすぎて力みが抜けないんだろうな」
こう首を傾げる武田氏は「藤浪をどうやって直すか考えるため1カ月くらい必要」と投手の指導の難しさを語った。
「彼の場合は腕の大振りが問題なのですが、それは自分の投げ方として根付いてしまっている。それを直すための方法を考えるのに、まず1カ月かかります。あとは、ピッチャーを立て直すには“洗脳”が一番大事なんです。つまり、ピッチングスタイルの見直しや現在の自己評価と周りの評価をちゃんとコーチが聞かせること。藤浪だったら力勝負じゃないピッチングスタイルを植え付けるとかね」
とはいえ、武田氏はもがく藤浪へエールを送る。
「まだ30歳ですから大丈夫。巨人の菅野智之は34歳で、先日13勝目を挙げましたし、僕だって33歳で最多勝をとりましたから。初心に戻ってコントロールをつければ必要とする球団もあらわれるでしょう」
シーズン終盤を迎える9月。ラストスパートに懸ける日本人選手たちの最終成績に期待したい。
<《大谷編》から続く>