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「余命は1年もないと医者が」末期ガン…76歳で死去の名将エリクソン最期の古巣行脚「おかえり監督!」ラツィオサポが大歓迎したワケ 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph byKaoru Watanabe/JMPA

posted2024/08/28 11:02

「余命は1年もないと医者が」末期ガン…76歳で死去の名将エリクソン最期の古巣行脚「おかえり監督!」ラツィオサポが大歓迎したワケ<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

2010年南アフリカW杯でのエリクソン。クラブ、代表と数々のクラブで指揮を執った名伯楽だった

 23-24シーズンのセリエA最終節、ラツィオ対サッスオーロの一戦に、エリクソンは懐かしの本拠地「オリンピコ」へ赴いた。5万を越える観衆で埋まったスタンドには、彼に寄り添い、勇気づける横断幕がいくつも並んだ。

「おかえりミステル(=監督)」
「逆風であっても鷲は飛ぶ。がんばれスベン!」
「あなたとともに我々も病魔と闘う」

 試合前のセレモニーに先立ち、エリクソンはスタンドへ手を振りながらゆっくりとした足取りで場内を一周した。永遠の都ローマを本拠地とするクラブにスクデットをもたらした彼は、世界中のラツィアーレ(ラツィオファンの通称)にとって永遠不滅の名将なのだ。

 その後イングランド代表でも初の外国人監督となり、デビッド・ベッカムら擁するチームを率いてベスト8に進出したものの、ピッチ外の醜聞もあって――批判に晒されることも多かった。

つづく

#2に続く
不倫騒動にカネへの欲望…「妻を寝取られたイタリア夫が何をしでかすか」批判されても“名将を育てた名将”76歳で死去エリクソンの大功績

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