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実はインターハイ準優勝&代表選手のコーチ経験も!?…『おかあさんといっしょ』“誠お兄さん”が見た体操団体金メダル「演技に孤独感がなかった」 

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福尾誠

福尾誠Maokoto Fukuo

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photograph by(L)事務所提供、(R)Naoya Sanuki/JMPA

posted2024/08/01 11:35

実はインターハイ準優勝&代表選手のコーチ経験も!?…『おかあさんといっしょ』“誠お兄さん”が見た体操団体金メダル「演技に孤独感がなかった」<Number Web> photograph by (L)事務所提供、(R)Naoya Sanuki/JMPA

人気番組『おかあさんといっしょ』の“誠お兄さん”こと福尾誠さん(左)。実は今回のメダリストたちのコーチも務めた体操選手だった過去を持つ

 そして今回の団体決勝は、日本チームの演技に「孤独感」を感じなかったんですよね。

 本来、体操競技というのは孤独との戦いでもあります。どんなに団体戦といっても、演技をするのは1人ですし、コーチや仲間であってもその最中に手助けすることはできない。

 特に東京五輪で二冠を達成しながら、ケガの影響から今回の五輪では本調子ではなかったかもしれない橋本選手はその「孤独感」の最たるものを感じてもおかしくなかったと思います。

 でも、チームみんなで全員の思いを背負って、1人1人が「繋いでいこう」という思いが各選手の演技から伝わってきました。もちろん演技中は1人で戦っているんですけど、その中で「次の選手に繋ぐんだ」という各選手への信頼やリスペクトが傍から見ていてもわかりました。

初出場の2選手も「のびのび演技していた」

 五輪初出場の岡(慎之助)選手や杉野(正尭)選手も、初出場とは思えないほどそのチームの雰囲気を作っている中心におり、終始のびのび演技していたように感じました。僕は五輪の舞台には立ったことは無いし、その空気感を肌で感じたことはないんですけど、想像のレベルでもああいう場では「緊張が勝るのかな」と思います。

 でも、その中でしっかり楽しんで演技する姿に、見ている方もワクワクというか「あ、次はこの選手が演技するぞ」と思える楽しみがありました。

 特に決勝の鉄棒では、3点以上の差をひっくり返さないといけないという難しい状況の中で、2人ともあれだけ離れ技を決め続けるというのは、気持ちが切れていたらできないことだと思います。極限状態の中、初出場の大舞台で会心の演技をした2人はカッコよすぎて大拍手ですね。

 ちなみに今大会、この選手間でのリスペクトを感じたのは日本選手同士だけではありませんでした。

<次回へつづく>

#2に続く
「橋本大輝が人差し指を口に…」「笑顔だったアメリカ代表」実は萱和磨&谷川航のコーチ経験も…“体操のお兄さん”福尾誠が見たパリ五輪「名場面」

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