「このフットボーラーたちの集団を誇りに思う。私たちはものすごく難しいことを成し遂げたと思う」

　そう試合後に話したスペインのルイス・デラフエンテ監督はこれで、U-19欧州選手権とU-21欧州選手権に続いて、A代表でも欧州の頂点に立った。現在63歳の指揮官がU-19代表監督に就いたのは2013年。スペインが最後にEUROを制した年の翌年だ。

スペインに戻ってファンの愛に触れて…

　段階的に代表チームを率いて見事に目的を達成したのだから、監督を信じて共に歩んできたスペイン・サッカー協会の長期的な計画の賜物と言える。決勝のMOMに選ばれたウィリアムス、大会最優秀若手選手賞に輝いたヤマルを輩出しているように、育成も実にうまくいっている。

©Mutsu Kawamori

「今はまだ、自分たちがやったことに実感が湧いていないけれど、明日、スペインに戻ってファンの愛に触れて素晴らしい時間を過ごしたい」

　決勝の英雄のひとり、ウィリアムスは試合後、名前そのもののニコニコした表情で、嬉しそうに喜びを噛み締めていた。