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「いまの彼は次元が違い過ぎる」大谷翔平から“あの”ポール際ホームラン…盛岡大附→三菱重工West・二橋大地が語る「打者・大谷」のとてつもなさ 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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posted2024/07/09 11:05

「いまの彼は次元が違い過ぎる」大谷翔平から“あの”ポール際ホームラン…盛岡大附→三菱重工West・二橋大地が語る「打者・大谷」のとてつもなさ<Number Web> photograph by Genki Taguchi

今季から三菱重工East→Westに移籍し、心機一転の活躍を期す二橋大地。強打者でもある二橋から見る「打者・大谷翔平」の凄みとは?

 二橋は「それであれだけホームランを打てるのが考えられない」と舌を巻く。

「ノーステップでとんでもない飛距離を出すじゃないですか。ライトだけじゃなくて、バックスクリーンとか逆方向にも打つんで想像を超えているというか。それを実現させているのは、スイングスピードの速さだったり純粋なパワーだったり、いろんなことがあると思うんです。僕は高校時代のあの細い体の大谷選手を知っているだけに、メジャーに行ってからも相当努力しているんだろうなと」

 三菱重工East時代の二橋は、何度かノーステップ打法に挑戦したことがあった。

 YouTubeなどの動画サイトで「ノーステップ打法」と検索すると、10年にホームラン王となったオリックスのT-岡田などがヒットするが、やはりその多くが大谷となる。

 国内外問わず、ノーステップで結果を残すバッターたちのバッティングを公平な目で比較しても、やはり大谷は別格で「参考にならなかった」と恥ずかしそうに笑う。

 その二橋が「あくまで個人的な意見として」と、打法の難しさについて解説する。

「2ストライクに追い込まれてから『コンパクトにバットを振ろう』と、ノーステップにする選手は日本でもいます。でも、それだとホームランにはまずなりません。100%の出力でボールを捉えても、大谷選手のような飛距離を出すことは僕にとってはかなり難しい。

 多分、『完璧だ』と思ってもライトオーバーがやっとでしょうね。それも僕の場合は、バットを上から出すスイングで、ボールにスピンをかけるようにして飛ばしてそれなのに、大谷選手はメジャーリーガーの160キロのボールに対して下からしゃくり上げるようにバットを出すじゃないですか。それがもう、とてつもなくすごいというか」

言葉を失ったWBC強化試合の「ひざ着きホームラン」

 大谷が放ったホームランのなかで、二橋が言葉を失った一発がある。

 昨年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)直前に行われた阪神との強化試合。才木浩人の外角低めに鋭く落ちるフォークを、大谷が左ひざを地面に着くほど曲げながら右手1本ですくい上げ、打球をバックスクリーン右の中段付近まで到達させたのである。

【次ページ】 「秋以降はめっちゃ打つんで」

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