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《大谷翔平30歳》栗山英樹「マンガのような選手を」20歳時から輝いた超才能…「これまでの日本人にないものが」長嶋茂雄の予言とは
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byHideki Sugiyama
posted2024/07/05 18:05
2014年の大谷翔平。19〜20歳時、二刀流に挑戦する彼の姿を先達たちはどうとらえていたのか
このシーズン前、インタビューを受けた稲葉は若手たちに対して奮起を促すメッセージを送っていたが、大谷に対しても期待を込めて、このように話していた。
「大谷翔平の今後も楽しみな半面、まだまだ時間がかかると思うこともあります。二刀流に挑戦したとはいっても、要は投手と野手を半分ずつしかやってませんから。投手としてはエース級の働きをして、打者としても中軸を打つという本当の二刀流ではない。(中略)まずプロで1シーズンやっていけるだけの体力をつけなければならない」
稲葉の言葉に応えるかのように、大谷は20歳となったプロ2年目のシーズンに飛躍する。
投げてはキャリア初となる2ケタ勝利の24試合11勝4敗179奪三振、防御率2.61。打っては87試合で打率.274、10本塁打31打点、OPS.842という成績を残し、シーズン通じての二刀流が可能であることを証明した。
「これまでの日本人が持っていないもの」長嶋の“予言”
<名言3>
とにかく彼はこれまでの日本人が持っていないものを持っている。
(長嶋茂雄/NumberWeb 2015年2月18日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/822725
◇解説◇
野球界が生んだ国民的スーパースター。現代においては大谷がそれにあたるだろうが、昭和の時代はミスターこと長嶋茂雄だった。その長嶋も、プロに入ってからの大谷が見せる成長曲線に魅了されていた。
長嶋が着目したのは、雄大な体格とスピードのハイブリッドぶりだった。
「何より体がいい。(身長も)194、5(cm)あるわけでしょう。それでいてあの身のこなしができる」
そのうえで続けたのは、投手としてのポテンシャルだったのもまた興味深い。