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サッカーパリ五輪代表18人の起用法「4-3-3の2ポジションでプレー可能」な重要人物は…取材記者が“選考前ラストマッチ”からいち早く予測
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byJIJI PRESS,NumberWeb
posted2024/07/05 06:01
パリ五輪に臨む18人。主戦フォーメーションとなる4-3-3で戦う場合、重要人物となりそうなのは誰?
「特に変な意図はないです。キーパーコーチと練習のパフォーマンスで決めた。本当に良い競争ができていると思う」
今思えば、この2人が出場しなかった理由は、この時点で五輪に出場できない可能性が高かったと受け取るのが自然だろう。ということは、この日のスターティングイレブンは、大岩ジャパン最新のベストメンバーだと考えて間違いはないはずだ。
システムは4-3-3。
GKは小久保。
4バックは右から半田陸、西尾隆矢、高井幸大、大畑歩夢。
アンカーは藤田譲瑠チマで、インサイドハーフは山本理仁、荒木遼太郎。
右ウイングに三戸舜介、左に斉藤光毅。そして1トップに藤尾翔太。
この11人の並びとメンバーが基本形となるだろう(※外部配信でご覧の方は、フォーメーション図を関連記事からご覧になれます)。ここにコンディションや、初戦の相手パラグアイの研究をした上での微調整が行われることになる。
2つのポジションでプレー可能性がある2人とは
アメリカ戦での交代選手からも今後の起用法がうかがえる。
この日の試合では試合中のアクシデントで山本が相手のシュートを頭に受けて脳しんとうのような状態になり、前半25分に退いた。この時、代わりに入ったのは川崎颯太だった。後半に入り、斉藤に代わり平河悠が、藤尾に代わって細谷真大がそれぞれ同じポジションに入った。
後半23分になると荒木に代えて投入された佐藤恵允を投入。佐藤は左ウイングに入り、平河は左から右にまわり、それまで右ウイングだった三戸がインサイドに入った。つまり、平河と三戸は2つのポジションでプレーする可能性があるということだ。
さらに後半32分には関根大輝が大畑に代わって入る。関根は右SBのスペシャリストなので右SBに入り、右SBで先発していた半田はこの時左に移ってプレーした。五輪メンバーからは外れたが内野貴史も半田と同様に左右のサイドバックでプレーできるが、ユーティリティ性を持った選手同士の比較だったことが半田の起用法からは窺えた。
中心は中盤の底・藤田。攻撃の武器は…
その4分後には三戸に代えて佐野航大を投入。佐野に関して大岩監督は「短い時間でクオリティを見せてくれた」と言及しており、このアメリカ遠征が大岩ジャパン初参加ながら最後まで指揮官を悩ませる存在になっていたと推測できる。