甲子園の風BACK NUMBER

「冷や汗かきっぱなしですよ」元巨人ドラ1→東海大相模監督・原俊介がイチローの前で…今ドキ球児に何を伝えるか「そこを高めなければ、と」 

text by

大利実

大利実Minoru Ohtoshi

PROFILE

photograph byMinoru Ohtoshi

posted2024/07/09 11:01

「冷や汗かきっぱなしですよ」元巨人ドラ1→東海大相模監督・原俊介がイチローの前で…今ドキ球児に何を伝えるか「そこを高めなければ、と」<Number Web> photograph by Minoru Ohtoshi

巨人ドラフト1位の肩書を持つ原俊介は今、東海大相模監督を務めている

 18歳のときは、巨人の寮長から教わる立場だったが、今では伝える側になった。

「試合で活躍したい、高いレベルで野球をやりたいと思うのであれば、自分でコンディションを整えなければいけません。練習ではウォーミングアップ、クールダウンの時間をしっかりと取って、ケガをしないように注意を払う。ダウンの時間がなければ、寮や家に帰ってからストレッチの時間を作る。私が来た当初に比べれば、だいぶ定着してきています」

“それ以外の時間”を自分のために活用できるか

 2022年には、深谷謙志郎(法政大)という気迫溢れるショートがいた。

 春の桐蔭学園戦で、足を攣って途中で交代した苦い経験があった。

 大会後、「毎日の食事や試合中のエネルギー補給も大事だけど、そもそもの筋持久力が足りていないのではないか。そこを高めなければ、夏も同じことになるぞ」と助言を送ると、早朝にグラウンドを自主的に走るようになった。

 高校生は打ったり投げたり、ボールを使った練習には没頭しやすいが、それ以外の時間を自分のためにどれだけ活用できるか。ひとりひとりが自覚を持てれば、おのずと強いチームになる。

横浜・横浜清陵高校編からつづく>

原俊介(はら・しゅんすけ)

1977年8月30日生まれ。神奈川県秦野市出身。東海大相模-巨人。高校時代はキャッチャーで活躍。3年春にセンバツに出場するも、夏は5回戦で横浜に敗れる。1996年、ドラフト1位で巨人に入団後、2003年にプロ初打席初ヒットをマーク。2006年に現役引退後、早稲田大で教員免許を取得し、2016年から東海大静岡翔洋の監督に就任。2021年9月から母校・東海大相模の指揮を執る。

#1から読む
「慶応は本当強かったですよ」横浜高校監督がホンネで語る23年夏・慶応戦“あの判定”と敗因「選手も人生をかけて戦っていますから」

関連記事

BACK 1 2 3
東海大相模高校
原俊介
読売ジャイアンツ
イチロー

高校野球の前後の記事

ページトップ