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日本代表序列争いに新風…「巣鴨でひたすらシュート」“9戦8発”中村敬斗に小川航基、橋岡大樹とは何者か「それもひとつの役割かなと」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byJIJI PRESS
posted2024/06/07 17:06
日本代表、ミャンマー戦のスタメン。中村敬斗(13番)、小川航基(19番)、橋岡大樹(22番)はそれぞれの持ち味を見せた
「チームをまとめるというか、いい方向に持っていくうえで、雰囲気を明るくするのは大事なことだと思っている」
右サイドバックでは菅原や毎熊晟矢、センターバックでは冨安健洋に板倉滉と、橋岡が序列争いを繰り広げるライバルが多いのは確か。ただ20人以上の選手たちで構成されるチームではベンチに座る、もしくはメンバー外となるケースもままある。
その中でチームの雰囲気を作り上げ、さらには累積警告や負傷などチームの緊急事態に仕事ができるマインドを持つという意味では……橋岡が今後、代表で重要なパーツとなるチャンスは十分にある。
“東京五輪世代のエース候補”ついに開花の予感
<名言2>
まだまだ自分は力不足なところがありますけど、得点を取れたという事実は自信になります。
(小川航基/NumberWeb 2022年10月18日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/855010
◇解説◇
東京五輪世代のエース候補として期待された大器が、ようやく日本代表でも花開く時が来たか。ミャンマー戦で先発フル出場し、2得点をマークした小川だ。
前半こそボール支配するチームにあってシュートを放つことができなかったものの、後半30分に相馬勇紀のクロスに頭で合わせ、その8分後にはゴール中央でストライカーらしい反転からのシュートでそれぞれゴールネットを揺らした。
小川は初招集された2019年のE-1選手権香港戦でハットトリックを達成しており、国際Aマッチ3試合で5ゴールの固め打ちとなっている。これは日本代表史上初の記録だという。
桐光学園高校時代から将来を嘱望された小川だが、ヒザの大ケガもあって苦しむ期間が長かった。開花の兆しを見せたのは2022年。当時J2の横浜FCで26ゴールを挙げて得点王に輝いた。「得点を取る」というFWが最も求められる仕事で結果を残したことで、小川のキャリアが再び上昇気流に乗った印象だ。
小川は23−24シーズンからオランダのNECナイメヘンに期限付き移籍すると、今季の海外組では数少ないリーグ戦2ケタ得点(11ゴール)をマーク。この活躍が認められて森保監督に招集された。その起用に応えたミャンマー戦での2ゴールは、充実の1年を象徴する活躍と言っていい。
センターフォワード定位置争いは上田らがいるが
とはいえ、対戦相手のレベルや近年クラブで残した実績、さらには現状の日本代表での序列を踏まえれば、小川はまだまだ満足していないだろう。