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チャビ続投決定バルサ「238億円の16歳」ヤマルもスゴいが「チャンピオン!」異常すぎるマドリーの勝負強さ…クラシコをカメラマンは観た
posted2024/04/26 17:41
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
4月21日、久保建英が出場したヘタフェ対レアル・ソシエダ戦の撮影を終え、電車と地下鉄を乗り継ぎサンティアゴ・ベルナベウ・スタジアムを目指した。
言わずと知れた“白い巨人”ことレアル・マドリーのホームスタジアムである。
目的は、リーガ32節、レアル・マドリー対FCバルセロナ戦の撮影だった。この日は14時から久保、そして21時からクラシコと“ハシゴ撮影”になった。
ヘタフェのスタジアムからベルナベウまで距離にして、たった15キロほど。マドリード市内には、リーガ1部クラブが、マドリー、アトレティコ、ラージョの3チーム。そして郊外都市のヘタフェや2部にはレガネスなど複数サッカーチームがあり、週末には必ずリーガの試合が行われる。
チャンピオンズリーグ決勝で唯一、同都市ダービーを行っているサッカー都市としての底力だ。
マドリーの本拠がクラシコから“新形態”に
通称エル・クラシコ――伝統の一戦――とも呼ばれるこのカードは、世界中から注目を浴びる。
サッカーカメラマンにとって、撮影ポジション選びも大事なイベントとなる。ヨーロッパ中、世界の果てからもカメラマンが集まるCLの決勝やクラシコともなると、何時間も前からの場所取りも仕事の一つだ。
とはいえハシゴ撮影のカメラマンに、撮影ポジションを選ぶ余地はない。
むしろ遮蔽物なく撮影できるポジションが残っているのかさえ定かでなく、はやる気持ちを抑えスタジアムを目指した。
住宅地と隣接するように、近代的な博物館のようでさえあるスタジアムが姿を現す。
周辺ではまだ工事中の様子も感じさせるが、近年行われていた改修工事も最終局面に入っている。カメラマン用通路からピッチへ進むと、大型スクリーンが眼前に飛び込んできた。
1週間ほど前には、CL準々決勝の対マンチェスター・シティ戦の撮影で訪れていたが、全く違った印象を受けた。
それもそのはずで、スタジアム改修の目玉の一つである、スタジアム天井部を取り囲むように設置された360度ビデオモニターのお披露目がこのクラシコに当てられていたからだ。
“238億円の16歳”ヤマルは初先発に緊張どころか
選手入場時には、貴賓席のバルサ会長ラポルタが思わず天井を眺めてしまっていたほど。
またハーフタイムには、スポンサーであるエミレーツ航空の広告が流されたが、最新鋭の音響も相まって、まるで360度スクリーンに囲まれた映画館にいるかのよう。