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決勝転倒リタイヤも、マルク・マルケスが得意のアメリカズGPで見せた“絶対王者”復活の気配《一時はトップ走行でファン歓喜》 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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posted2024/04/17 11:03

決勝転倒リタイヤも、マルク・マルケスが得意のアメリカズGPで見せた“絶対王者”復活の気配《一時はトップ走行でファン歓喜》<Number Web> photograph by Satoshi Endo

スプリントでは2位、決勝では先頭を走りながら転倒と、アメリカズGPで復調ぶりをアピールしたマルケス

 ハードブレーキングを得意とするマルケスだが、この日はブレーキングに冴えがなかった。
COTAはハードブレーキングのポイントが多く、ブレーキの温度が上がりやすい。加えて、スタートの遅れによりライバルたちの後ろを走ることが多かったことも温度上昇につながったのだろう。

 今大会のマルケスは金曜日のフリー走行で8番手、プラクティスで3番手とマシンの安定性に苦戦。予選では今季初フロントローの3番手を獲得したが、得意とするCOTAでの速さは見られなかった。スプリントの2位もミスが多くフラストレーションの溜まる戦いとなり、決勝レースも問題を抱えて厳しい走りを強いられた。しかし、熱い走りで首位に立ったところはさすがマルケスであり、優勝争いのなかで攻めの走りをするマルケスがやっと戻ってきたという印象だった。

ドゥカティを追撃するヨーロッパ勢

 ここまで3戦を終えて、昨年2位のホルヘ・マルティンが80点獲得して総合首位。エネア・バスティアニーニが59点で総合2位とドゥカティ勢が上位を占めているが、アプリリアのビニャーレスが56点、KTMルーキーのアコスタが54点、3連覇を狙うバニャイアが50点と続いている。

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 アメリカズGPはリタイアしたものの現在36点で総合8位につけるマルケスは、これからの戦いをこう占った。

「マーベリックは昔から速かったし、今日のようなレースを続けていければ、当然チャンピオン候補のひとりとなる。ペドロは並外れた才能の持ち主であり、近いうちに彼が優勝するのは間違いない。でも、グランプリの本番はこれから。第4戦スペインGPから本当の戦いが始まると思うよ」

 次戦スペインGPは、20年にマルケスが右腕上腕を骨折し、以来、タイトル争いから遠ざかってしまうことになったヘレスでの開催となる。このサーキットでマルケスが果たしてどんな走りを見せるのか。絶対王者の復活を占うレースとなりそうだ。

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