海外サッカーPRESSBACK NUMBER
「批判殺到の森保ジャパン」より迷走中…激震・韓国サッカーで今、何が起きてる? 違約金10億円の電撃解任、キャプテンと若手の内紛亀裂
posted2024/02/17 11:04
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph by
Getty Images
「伝えられていることについて、話せることはありません」
韓国代表DFソル・ヨンウ(蔚山現代)は、アジアカップ後の代表チームを取り巻く“内紛”について国内メディアの記者から問われると、慎重に言葉を選んだ。
2月15日、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝トーナメント初戦でヴァンフォーレ甲府にホームで3-0と完勝した蔚山現代だったが、『スポーツ京郷』が「ミックスゾーンを通り過ぎる選手の足取りはとても重かった」と伝えていたように、勝利したチームとは思えない暗い表情だった。
Kリーグ王者の蔚山現代には、ソル・ヨンウの他にも韓国代表選手は多く存在する。同誌によると、元JリーガーのDFキム・ヨングォンも「自分が話せることは正直ありません」と語り、アジアカップで大活躍したGKチョ・ヒョヌも「協会の言葉が正しいのではないでしょうか。状況を正確に見ていません。私はその場に遅く向かったので……」と言葉数も少なかったという。
誰もが口を閉ざすほどまでに、今、韓国サッカー界は“激震”に見舞われている。
厳しい見出しが並ぶ韓国メディア
「クリンスマン監督の更迭が提案された」
韓国サッカー界に急転直下のニュースが飛び込んできたのは、15日に行われた大韓サッカー協会(KFA)戦力強化委員会後のことだ。アジアカップ4強敗退の結果を受けて、ついに監督を解任する方向へ舵を切った。
そもそも、国内メディアの監督批判も日に日に増していた。
「“黄金世代”を真っ二つにした無能なクリンスマン……リーダーシップもなかった」(news1)
「統制力を喪失したクリンスマン “これがチームなのか!”」(スポーツ朝鮮)
日本でも森保一監督や代表チームに対する厳しい声が飛び交っているが、韓国でのクリンスマンに対する反発はそれよりも切実だったのかもしれない。協会前で抗議デモが起きるほど、国内の世論は解任への雰囲気が高まっていた。