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「批判殺到の森保ジャパン」より迷走中…激震・韓国サッカーで今、何が起きてる? 違約金10億円の電撃解任、キャプテンと若手の内紛亀裂
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byGetty Images
posted2024/02/17 11:04
韓国代表監督を解任されたユルゲン・クリンスマン。自身の公式Xでは感謝の言葉を投稿した。通算成績は17試合、9勝5分3敗
振り返れば、敗れたヨルダン戦後の2人のコメントがチームが問題を抱えていることを物語っていた。
「今後、僕が代表チームでプレーできるかについては、考えなければいけないと思う。監督はもう僕のことなど考えていないかもしれない。これからの未来はよく分からない」(ソン・フンミン)
「批判するならば、僕を批判すればいいです。負けたのはチームであり、良いパフォーマンスを見せられなかったのもチームです。個人的な批判は適切ではありません。代表チームがさらに発展し、より良い方向へ進むために、僕たちは協力し合わなければいけない」(イ・ガンイン)
今となっては問題を起こしたことへの反省の弁とも取れるが、この時は“内紛”があったとは誰も想像できなかった。
後任は未定、ソン・フンミンは無言を貫く
韓国は約1カ月後の3月21日にW杯アジア2次予選となるホームでのタイ戦を控えている。招集は同月18日ごろで、新監督が決まるまでは、国内クラブを率いる監督が代理を務めるのではないかと噂されている。
『news1』は「蔚山現代のホン・ミョンボ監督、パリ五輪の準備中のファン・ソンホン監督、現在はフリーのチェ・ヨンス監督も候補に挙がる」と伝えているが、あくまでも予想にすぎず、何も決まっていない。人選はこれからになる。
韓国がこのあとどのような形で着地に向かい、前に進んでいくのか。個人的に気になるのは、主将のソン・フンミンが今も沈黙を守っていること。一連の騒動にどのような立場を表明し、何を話すのか――。
韓国代表がチームとして進むべき道を示せるのは、今のところ背中で見せられる彼しかいないのではないだろうか。