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令和の野球探訪BACK NUMBER
新庄剛志監督も「プロでもトップクラスの肩」と大絶賛…《日ハムドラ2新人捕手》進藤勇也は“2年連続最下位チーム”の救世主になれるか?
posted2024/02/13 06:01
text by
高木遊Yu Takagi
photograph by
Yu Takagi
まだキャンプが始まったばかりだ。それでも日本ハムの新人捕手・進藤勇也が、只者ではないオーラを纏わせ、首脳陣を唸らせている。
「落ち着いているね。キャッチングもリードも」と新庄剛志監督が感心したのが2月7日の紅白戦。初めて実戦でマスクを被ると、上原健太と生田目翼をリードし、4イニングを無失点に導いた。
さらに打撃では、堀瑞輝に2ストライクと追い込まれながらも、しぶとく粘ると、9球目のストレートを泳ぎながらも逆方向の右中間へ運び、さらに外野手の動きを見て果敢に二塁を陥れた。
新庄監督も絶賛…「これがファイターズの普通になって」
こうした打撃や走塁に対しても、新庄監督は「上手く打ちましたね。打撃練習の時に打つポイントが近かった(後ろだった)ので、ポイントをボール3つ分くらい前にして、泳いでしまってもいいと言ったんです」「(チーム全体に)先の塁を狙うように言ってきたので、これがファイターズの普通になって欲しい」と、助言通りに実践する進藤に舌を巻いた。
さらに10日の紅白戦では、球界屈指の俊足・五十幡亮汰が仕掛けた二塁への盗塁を刺した。「投げづらいのに地肩で刺しましたよね。素晴らしい送球でした。プロ野球でもトップクラスの肩じゃないかな」と新庄監督を再び唸らせた。
投球は右打者のインコースで持ち前のフットワークが生かしにくいスペースしか無かったが、やや窮屈な体勢から鋭く右肩を振り抜くと、送球はちょうど五十幡がスライディングを仕掛ける箇所へ一直線。こうした寸分の狂いも無い送球はシートノックやイニング間で当たり前のように見せているのだが、それを実戦の難しい場面でも、いとも簡単にやってのけた。