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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「佐々木朗希の育成法に“甘い”という声も頂戴しますけど…」吉井理人監督が明かすロッテVへの青写真「エースは小島」「内野をシャッフルして…」
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byJIJI PRESS
posted2024/02/13 11:06
投手コーチ時代から信頼関係を築く吉井監督と佐々木朗希
監督としての驚きがあり、発見があったのだ。そうした新しい知見を得たうえで、吉井監督は言葉を尽くして選手たちと接したい、と考えている。
「選手にとってみれば、監督のひと言、ひと言って影響があるなと現役の時から感じてました。選手起用についても、ちゃんとした理由、根拠があって決断しているわけです。それをきちんと説明しようと思ってやっています。
『あの監督、なに考えてるか分からん』と思われてしまうと、混乱しますからね。日本って、これまで説明しない監督さんが多かった気がします。投手の立場でいえば、ローテーションも決まっているのに、言ってくれない。これ、ストレスになりますよね。僕としては、自分が伝えるべきだと思っていることは、全部伝えたいと思っています」
「怖い顔する練習も」
言葉を尽くす。
これが吉井監督のモットーだ。
現役時代はとんがったイメージが強かったが、今はダグアウトで感情をあらわにすることも少なく、穏やかな好々爺とさえ感じられる。指導者になってから、変わったのだろうか?
「いや、それは違います。選手時代の方がキャラを作ってました。もともと箕島高校を出てバファローズに入団した時も、岡本伊三美監督から『お前、和歌山の殿様みたいやな』と言われて、『怖い顔する練習もしとけ』と言われたくらいですから(笑)。振り返ってみると、クローザーやってた時は、特に作ってました。だからいまが自然体なんです」
吉井監督は、1年目の経験をプラスに変え、威勢のいい成長曲線を描きそうな気配がする。
〈終わり〉