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“億を稼いだ生活”から一転「寮生活&皿洗い」もうすぐ35歳・福田秀平が語る“NPB新球団”のリアル〈大谷&由伸キラーの再出発〉
posted2024/01/29 11:03
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
Ichisei Hiramatsu
――ロッテから戦力外通告を受けたあとに参加した12球団合同トライアウトでは、特大二塁打も放ちましたね。さまざまな方面からオファーがあったのではないでしょうか。
福田 ありたがいことにいろんな選択肢はありました。社会人野球のオファーも魅力的でした。
――どこに惹かれたのですか?
福田 社会人野球はNPBのシーズンと違って“波”を作れるじゃないですか。トーナメントで一発勝負という野球もなかなか経験したことがなかったですし、短期決戦に照準を合わせるのは身体のピーキングとしても対応しやすいだろうなとも。アマチュア最高峰の経験もしてみたかったですね。
――ロッテからコーチ打診もあったと聞きました。
福田 そもそもオファーがあると思っていなかったので、編成本部長の熱いお言葉をもらって初めて「指導者」という道があることを実感しました。「ずっと待っている」という言葉もすごくうれしかった。でも、先ほども言った通り、もう1回野球をやりたいという思いが上回ったので、お断りさせていただきました。本当に感謝しかないです。
なぜ“新球団”を選んだのか?
――静岡からはどのタイミングでオファーをもらったんですか?
福田 トライアウト後、NPB12球団のオファー期間を終えてからですね。オファー自体、とても魅力的でうれしかったです。ただ、まだ実態のない球団だったので、周りの方にヒヤリングして、まずはどういうチームなのかを調べるところがスタートでした。
野手最年長として声を掛けてもらったので、チームを牽引してほしいと言ってもらえたことはプラスでしたし、僕としてもセカンドキャリアを考えた時に、ゼロからチームを作る経験は貴重だなと思ったんです。選手という立場でも、運営の立場でも興味がありました。