熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「ザイオンのミスは失点に結びついた。でも…」“日本代表に詳しすぎブラジル人記者”が斬るアジア杯「ミトマが戻ればさらに強力だ」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byMasashi Hara/Getty Images
posted2024/01/27 11:02
鈴木彩艶のプレーなどについて、名GKを輩出した王国ブラジルの“日本通記者”はどう見ている?
「サイドを崩されたのは、守備陣全体のミス。でも、中山が良く戻っていた」
――その後、日本は35分に右SB毎熊晟矢が久保とのパス交換からクロスを入れ、中村敬斗がダイレクトでシュート。惜しくもポストに当たって外れるという逸機がありました。
「日本選手の判断の速さと技術の高さが出た素晴らしいプレー。ゴールにならなかったのは理不尽だった(笑)」
――ただし前半はこれ以外、決定的なチャンスが少なかった。
「先制して少し安心したのと、インドネシアが日本の追加点を警戒して引き続き守備的だったからだろうね」
――後半開始直後、敵陣中央でボールを持った堂安が左サイドの中村に預け、オーバーラップ。左サイドの深い位置からグラウンダーのクロスを入れ、ファーサイドで上田が押し込んで待望の追加点を奪います。
「堂安の素晴らしい動きとクロスが決定機を作り出した」
ドウアンは素晴らしいプレーをしていた
――その後、GK鈴木彩艶のロングフィードを右サイドで受けた堂安が旗手怜央とのパス交換から惜しいシュートを放った。さらに、CB冨安健洋からのロングパスを堂安が収め、鮮やかなループシュートを放ったが、これまた惜しくも外れました。
「この試合で、堂安は素晴らしいプレーをしていた。この2つのチャンスを決めていたら、完璧だった」
――後半43分、FW伊東純也からのクロスを収めた上田がシュートを放ち、これがインドネシア選手のオウンゴールを誘って3点目。ところが、アディショナルタイムに左サイドからのロングスローがファーサイドまで流れ、シュートを打たれた。GK鈴木が止めきれませんでした。
「非常に残念。日本の守備陣、とりわけ鈴木はこの試合を無失点で終えたかった」
――この試合のMVPは?
「もちろん、3得点にからんだ上田。堂安も非常に良かった」
――ベトナム戦、イラク戦の評価は?
「ベトナム戦は、前半の先制後、日本の右サイドを破られたし、鈴木彩艶のミスもあって冷や汗をかいた。南野が勝利に大きく貢献した。イラク戦は、相手が日本を非常に良く研究していた。日本の高い位置からのプレスと素早い攻撃が封じられたし、守備ではまたしても右サイドでミスが出てしまった」
ここまでの彩艶をどのように評価している?
――GK鈴木のここまでのプレー内容を、どう評価しますか?